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100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

身の重さ

2013年12月10日 | 百伝。
故郷の広島県尾道市の沖合に浮かぶ百島から東京に出て行った18歳の時、ぼくの体重は、50キロをやや超えていたと思います。

あれから、40年近く・・コツコツと真面目に脂肪を貯蓄したかのように毎年平均1キロづつ増えて、とうとう体重が90キロを超えました。

「百」という文字は大好きなので、このまま生きて、あと10年後には、念願の100キロへと・・ぼくの体重は到達するのだろうか?

さすがに、動くにも苦しい・・生きてられないなぁ!

・・この場合の「百」の到達には、どうしても避けたいものです。

八十とか七十とか・・それぐらいがほどよい重さかもしれません。

ぼくの体重が、六十キロぐらいの時・・南アフリカのネルソン・マンデラという人物を知りました。

南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離政策)対して、世界の批判が集中している頃でした。

当時の日本のメディアは、彼のことをほとんど取り上げず、ずっと南アフリカでの日本人は「名誉白人」として処遇されているという不可解な日本人の誇りを報道していたぐらいです。

ネルソン・マンデラ氏を知ったのは、海外のメディアで頻繁に登場するニュースからでした。

当時、監獄に居たネルソン・マンデラ・・その3年後に釈放されましたが、どんな人物なのか興味津々と英字新聞を読んだものでした。

44歳の時に国家反逆罪終身刑として投獄されて、ほぼ27年間の獄中生活を経て、71歳で釈放されたのです。

これは、南アフリカに対するアパルトヘイト反対という立場を貫いた世界中のメディアと良識人の訴えの勝利でした。

ネルソン・マンデラが釈放されて、はや24年・・そして、95歳で逝く波乱万丈の生涯でした。

ネルソン・マンデラ、そして、マザー・テレサの言葉や生き様は、人類のインスピレーションや警告となるような輝きがあります。

簡単に言えば・・です。

一方で「幸せ太り」が続いた結果が、他方で「身が重く」なるという辛さになるのです。

人生の「身の重さ」というバランスを推し量れということなのでしょう。

合掌。