百島百話 メルヘンと禅 百会倶楽部 百々物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

文月一日

2013年07月01日 | 百伝。
昨日、一昨日の講義は、ゼミナールのような形でしたが、とてもよかったです。

・・この大学に編入して、いちばんよかったかなぁ。

あまり言いたくはないのですが、「この先生、大学レベルで教える立場?」と思える方も時々います。

余程、大学の先生よりも、幼稚園や保育所で働く先生方の給与を多くした方がいいのでは?

「だって、大人を教育するというのは、幼児を教育するよりも重要なのかな?」

・・と言ってたのは、昨日、大学で教えていただいた先生でした。(笑)

昨日は、「ジェンダーの問題」が、テーマでした。

家族というものは「労働共同体」から「職住分離」によって、大きく変化していきました。

身分制度があった時代、職業の選択の権利、自由というのは皆無でした。

身分制度が撤廃されたあと、男女の差別、区別は、どのように明示されているのか?

個人の尊厳? 

両性の平等?

そして、いつの頃から人権の保障、社会制度としての福祉という概念が展開されたのか?

その生存権とは、何か?

もう、35年ほど昔、ぼくが受けていた・・ある教授の講義を忘れることができません。

その教授は右翼的な思想傾向があり、試験問題も「終戦時に詠んだ昭和天皇の和歌に関する」ものでした。

単位修得をするためには、天皇制批判よりも、天皇擁護の立場でレポートを提出していました。

・・まさしく、右に倣えという心構えです。

その教授の最後の講義です。

憲法改正について、延々と自説を述べていました。

アメリカから押しつけられた憲法だとか、自衛隊の存在理由だとか・・?

日本という国家、日本民族としての意識を自覚せよ・・という強烈なメッセージでした。

その教授が、最後に言い放った言葉です。

「みんな、でも、いいものはいい。この日本国憲法は、ほんとうにいい。それだけだ」と。

その言葉で、僕の胸の中にモヤモヤしたものが消えたような気がしました。

日本国憲法・・この不思議な奇跡のような憲法。

昨日、講座が終わって、世界文化遺産に登録された富士山へ弾丸登山に向かった滋賀県の方へ。

ご来光が見えず残念でした。

日本国憲法も同じく「光」が見えません。

せめて、世界記憶遺産に。

そして、琵琶湖を世界自然遺産に。

今日から文月。

七月一日は、「びわこの日」だそうです。