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100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

学問の神様 身仕舞い

2012年08月12日 | 千伝。
日本の視覚・聴覚障害のある児童は、教育機関に受け入れていましたが、1979(昭和54)年になるまで、知的障害児童・身体障害児童は、教育の対象外でした。

それ以降、教育の意味と理念は、「人材の育成・育材」から、「権利としての教育」に変わりました。

あれから、33年。

ある知的障害者のお話です。

「子供の時から、学校の勉強についていけず、ずっといじめられて、職場でも仕事についていけない。それが、何故か判らなかった。結婚後、障害者手帳を取って、自分の障害が判り、ホッとした」・・と語っています。

北野天満宮に参りました。

天神さん・・学問の神様、菅原道真公をお祀りする太宰府、亀戸天神をはじめとする全国に約一万社御鎮座する天神社・天満宮宗祀の頂点に建つ北野天満宮です。



歩きながら、懐かしんでいました。

25年ぶりぐらいの懐かしさです。

この場所は、僕がロンドンに渡る前に、20代の最後の仕事として取材訪問した思い出深い神社です。



勉強は、他人や誰かに「問い」を与えられるものです。

そして、とにもかくも、うろ覚えでも、「答え」を出すことです。

だから、受験勉強は、ウルトラ・クイズダービーに近いものがあります。



学問は、「問いを学ぶ」と書きます。

学問の神様、天神さんは、言います。

「誰でも学ぶ権利があると思う。その問いは自分で求めていくもの」



京都には、菅原道真公の誕生地を祀った天神さんが、三か所あります。

上京区の「菅原院天満宮神社」、南区の「吉祥院天満宮」、下京区の「菅大臣神社」です。

上の写真は、菅原院天満宮神社です。

天神さんを取材した当時、上京区千本通りの「出世稲荷神社」にも参りました。

江戸時代には、伏見の稲荷総本宮に匹敵するぐらいの鳥居があったと聞いています。

まだ若かった僕は、そこで、個人的に「未来への開運出世」を強く祈りました。

あれから、およそ25年後・・。

昨日、出世稲荷に行くと、ナントです。

出世稲荷が、更地となって消えていました。

僕も出世しなかったはずです。

ほんの二か月前の六月に、資金難のために土地を売却して、大原へ移転したようです。

地元の京都の方の話では、あっという間の神社の取り壊しだったようです。

当日、最後になる参拝者も多く見学に来られていたようです。

副業の不動産ビジネスに失敗したとか・・残念なことです。

神さまも見放したのでしょう。

「誰でも幸せになる権利があると思う。幸せは自分で求めていくもの」

生きる人に、神さま仏さまは、言います。

「欲を持つな」と。

「だから、願い事が叶うようにお願いする人ほど、悲しいのでは・・」と。

心に平穏を与えてくれるのが、神さま仏さま。

心の重荷を取ってくれるのが、神さま仏さま。

おかげ様で、今日も、ありがとうです。



楽しかった過去の日々を、未来で語れるように、朗らかに、元気よく、強い気持ちで!!

福井に戻ります。