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100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

The last king of Scotland

2007年06月18日 | 千伝。
今年のアカデミー主演男優賞は、The last king of Scotlandでウガンダのアミン大統領を演じたフォレスト・ウィテカーでした。

一方、主演女優賞は、The queen でダイアナ妃死後の葛藤を演じたエリザベス女王を演じたヘレン・ミレンでした。

最近、やっと上記2つの映画を観ることができました。
フォレスト・ウィテカーは、1992年 the crying gameという映画の中で、気のよい兵士役を演じた脇役の印象が強く残っており、今回の鬼気迫る演技に遠い面影を思い出しました。

ヘレン・ミレンは、最近では、2003年 英国での実話(50歳以上の主婦が自らのヌードカレンダーを制作したという)に基づいたCALENDER GIRLS という映画の主演をしていましたが、今回、とことん女王の振る舞いを真似て、その分身に成りきるほどの演技に舌を巻きました。

個人的には、スコットランドは、大好きです。
風景もそうですが、歴史的な背景もあります。
イングランドに制覇されても独立独歩の気風を好むスコットランドということでしょうか。
アクセントの強いスコッティシュの言葉訛り、生活風習を、イングリシュから揶揄馬鹿にされても威厳を保つ風情があるのです。

スコットランドにあるネス湖よりも北側を、ハイランド highland と呼びます。
(日本にも北アルプスの入り口になる新島々(信州松本)には、highland という名のバスの駐車場があります。眺めているだけでも楽しいです。笑)

日本好きの英国人が、よくジョークに「前世は、日本人だったかもしれない」と言います。
「じゃ、あなたの前世は、仏教徒だったんですか?」と質問すると・・
ほとんどが、無意識に否定的な嫌な顔をします。

小生も、イングランドもスコットランドも大好きですが・・
前世が、英国人というよりもキリスト教徒だったとは言えません。

映画を観て感じたこと・・キングも女王も独裁者も・・神の領域を超えることはできないという事。人間は、もともと生まれた時の赤ん坊のように、はじめに「善ありき」です。
悲しい哉。残念乍、人間は、生きていると、その生きながえるための「悪智慧、悪そのもの」が身についてきます。

しかし、それよりも善人としての行為こそが、神の領域に踏み入れたのではないかと思い始めています。
白人、黒人、黄色人の差別なく、イデオロギー、宗教の関係なく、地域、貧富の格差もなく、老若男女の区別もなく・・はじめに「善ありき」です。

Queen - Bohemian Rhapsody を聴きながら♪