まちや小(ぐわあー)

その先を曲がったら何があるのだろう、どきどきしながら歩く。そして曲がってみて気がついたこと・感じたことを書く。

ヘラブナ 大量死

2009年06月20日 | Weblog
今日の茨城新聞に神之池のヘラブナの大量死のことが社会面で取り上げれていた。

これは、今年の4月22日のこのブログにも書いてある(全窒素・ヘラブナ斃死)のでコメントするのもなんだが、新聞の記事と事実がいくつか違っているので(手元にあるもう1つの「調査報告書」をベースに)その部分をここに書く。

まず第1は、水質の部分については記事の通りだが、魚の部分(調査→原因究明)は環境科学センターが分析したのではなく、4月の中旬に元、内水面水産試験場の方の協力(市から内水試に依頼があったときは全面的に協力するよう内水試にあらかじめ連絡)を得て、内水面水産試験場(増殖部が担当)が魚の死因を分析。
これは、新聞記事の「多い時には1日で800匹を処理」とあるのは、5月の連休明け以降のことなので、すでにその時点で内水試には斃死の究明について依頼(協力の申出・了解)をしてあったので、1ヶ月のラグ(市から依頼をするまでの時間差)が生じたことになる。

で、第2は「体力の弱った魚が…」と市で説明としているが、実は市は結果を見る前、斃死が起こっていた時点でも「フナは酸欠で死んだ」と思っていて、で、検査結果を見てコメントを変更したことになる。

第3は「コンクリート護岸…」についても前述したように、検査結果を見てからのコメントになったもの。まあ、これは誰が考えてもそう思っていたのだろうが、市としてのコメントとして使ったことはないのではないか。

これ、1~3で書いたように(分かるように)実は4月初旬から大量死(斃死)について、独自に調査を開始(そして現在も継続)。
そして内水試や淡水魚の研究をしている人、いろいろな人たちから情報を得て、現場(現状)と照合。
2ヶ月かけてそこから得られたのは「ヘラブナは水温が急激に上がったりしたときに(4℃以上と云われている)、フナは体温調整機能がないことと、産卵後の体力低下、神之池の構造(水深が浅い、底が砂なので外気温の影響を受けやすい、水性植物体がない等)などから斃死したのでは?」ということが新聞に書かれているように分かってきたのだ。

ただ、これ(フナの大量死)は「のっこみ(浅場での産卵)」のシーズンが終る頃には少なくなることと、その頃にはフナにも耐性が出来るということで、おそらくは4月・5月のようなことはなくなるだろうと関係者は口をそろえて云っている。

しかし、こうしたこと(フナの大量斃死)が過去にもあったのだが、その時は単に池の構造や水質等の調査で、フナの斃死の原因について分析・究明することがなかったのは、この池が、池の水が飲料水として使われることがなく「農業用調整池」であったことが、間接的に今回の大量死につながったのかも知れない。

で、ではどうすればいいかというと
新聞に書いてある「生態系の…」ということのもう一つ先に「護岸コンクリートを壊し、そして緩斜面を作り、干潟と、そこの水生植物帯を作ること」が出来るのか、また、それが出来ないのなら、護岸コンクリートの先の水面に「粗朶」や「蛇籠」を設置し、そしてそれらと護岸の間に水生植物帯を作るとか(そしてそれは池の周囲前面ではなくてもいいので)しないと、現在の護岸の前に水生植物等を植えても、波が護岸にぶつかり、その返す波(ゆり返し波)で植物の根の部分が掘られてしまうことなど、そこまでの調査・研究をした上でないと「単に何かをしました・作りました」では、何年後か先に今回と同じようなことが起き、また今回と同じようなことを繰り返すことになりかねないのだ。

しかし、今朝の新聞を見て「なんだよ、これ!」だった。
「酸欠で!」といい続けてきたのが、いつのまにか「ストレス」に変わっていた。
これ、実に不思議だ。

「なんてことなく」だったのが議会で質問があったりして、で、新聞社にコメントを求められたからこう答えたのか、それとも、誰かが記事として取り上げてくれと、そう云ったのか。
まあ、なんにしても今回のことも「その場しのぎ」で終わってしまうのだろう。

また、この記事についても、時期的にはすでに大量斃死は終わっているので、その時に書くのならならタイムリーなのだが、今、書いても「うーん?」なのだ。
新聞の記事は何かが起こった、特に社会面はその瞬間に書かなければ意味がないのだ。




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