スペースユーザー(東慶悟)

浦和敗戦のため、浦和の選手を取り上げるネタはできず、対戦相手の大宮から持ってきます。ラファエルもチョ・ヨンチョルも良かったですが以前ネタにしたことがあるので、初めてネタにする選手では最も印象的だった東慶悟選手を取り上げます。

埼玉新聞の記事を読む限りではここ数試合で大宮が勝てていなかったのは東の不在が大きいとのことでした。昨年大分から移籍して、大宮のトップ下に定着した東ですが、大宮というチームがトップ下にセカンドストライカー的な役割を与えているのがうまく東にはまったと思います。

大宮はラファエルという強力なポストを持っているチームですから、例えば相手が浦和だったら永田を引っ張ることができます。そうして空けたスペースに後ろから飛び出して欲しいというのが東の役割で、大宮でも五輪代表でも点を取っていることは評価したいです。

狭いスペースでも仕事ができるので、セットプレーで空いたところを使うこともできます。そんな東も、広州アジア大会で金メダルを取る以前はJ2でプレーしていた無名の存在でした。

今でこそＪリーグから精鋭を引っ張って来られる関塚ジャパンですが、広州アジア大会当時は11月の開催でJリーグが佳境なので、J1のレギュラークラスは招集できず、大学生とJ2の混成チームでした。

誰が使えるのだろうというほぼゼロからのチーム作りだった関塚ジャパンですが、トップ下に東(当時大分)を置いて永井(当時福岡大)がスピードで突破したボールに詰めて欲しいというゲームプランは見事に当たり、中東勢と当たった準決勝と決勝は押され気味の苦しい試合でしたが見事優勝して、この活躍も効いて東は五輪代表から外されない選手になりました。

大宮に五輪メダルを持ち帰ることができればクラブの伝説に名前を残せるでしょうが、五輪の18人にはオーバーエージや海外組も入る可能性があるのでわかりません。ただ、もしラファエルと東が長期間コンビを組めればこちらの方でクラブの伝説になる可能性はあると思います。