脳神経学者の語る40の死後のものがたり

2011-03-10 14:49:01 | 日記
デイヴィット・イーグルマン著  筑摩書房刊
「死」というものは、大抵の人が生まれて初めて経験することだが、その経験を語った人はいない(臨死体験とかいうものを経験した人は別にして。そして、それが真実だと証明されたこともない)。
著者は様々な「死後」の物語を本書の中で披瀝している。宗教観、生物学、哲学、あるいは情緒的な死について、実にユーモラスに物語を展開している。難しい話は一切ない
たかだか160ぺージの本だ。しかも、単なる脳神経学者ではない。幅広い教養と知識がその背後にある。
さて、振り返って私自身はどう考えているかと自問してみた。おそらく、死とは何もかも失うこと以外の何ものでもない。生物学的にも、人格的にも。肉体も自意識も失う。まっ、骨は残るだろうが。それも、海かどこかに散骨してもらえば、それで終わりだ。
いや、待てよ。残った者に「迷惑、面倒」という残骸は残さざるを得ないか。合掌

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