広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

われ敗れたり

2012-02-18 08:42:52 | 日記

米長邦雄著  中央公論社刊

永世棋聖・米長邦雄が将棋コンピュータソフト「ボンクラーズ」と対戦した、対戦録。対戦したのは今年の1月14日、本書が発売されたのが2月10日。異例の早さだと言っていい。それだけに生々しい、臨場感に溢れた内容になっている。
本書を読んで、私は二つのことに気がついた。但し、将棋戦の中味をコメントするのは私の手に余るので詳しくは触れない。
米長氏は、初手でコンピュータを混乱させる作戦を採った。これは、多少でもコンピュータを知っている私には納得出来た。初手のパターンはそれほど多くはない筈だからだ。素人の私は角道を開けるか、飛車先の歩を一手進めるかくらいしか知らない。パターンが少ない(それに持駒がない)ということは、コンピュータにインプットされていない、つまり定跡ではない一手を指すとコンピュータはどう反応するか。無視するか、相手が間違っていて自分が有利になったと判断するかではないか? 
後手の米長氏の初手は、6二玉だつた。このような手はこれまでの手合いではなかつたそうだ。但し、これが奇手なのか、妙手なのかは私には分からない。ただ、このことは、過去の日定跡の集合体であるコンピュータソフトでは対応できなかった、ということを意味しているのではないだろうか。
もうひとつ。ソフトの開発者の話によると、コンピュータに「構想力(想像力?)」を持たせるのはたいへん難しいそうだ。つまり、米長氏は「序盤で混乱させて、相手を自分の陣地に誘う」という戦略(構想)を立てていた。一方、コンピュータはその場その場で最善の手を考えていた。ここに、将棋ソフトの弱点がありそうだ。
将棋好きの人にはとても面白い本だと思う。巻末に「自戦解説」が載っているので、棋譜を参考に実践してみることも出来る。

 


 

 

ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
« 再び、立ち上がる!  河北... | トップ | 宇宙はなぜこんなにうまくで... »

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事