いまこそ知りたい、イスラム

2011-08-19 08:18:12 | 日記
Pen  8/15号 阪急コミュニケーションズ刊


イスラム教の概略が分かる特集号。同時にキリスト教、ユダヤ教との違いも分かるように編集されている。意外なのだが(いや、知る人は良く知っていることなのだが)、イスラム教の啓典書には旧約聖書(ユダヤ教の聖典タナハは旧約聖書と同じ)の一部である「モーセ五書」「ダヴィデの詩篇」、新約聖書に含まれる「福音書」がコーランと共に存在しているのだ(旧約聖書と新約聖書はキリスト教の聖典)。
共通の聖典を持ちながら、例えばイスラエルとパレスチナはああまで憎みあうのか。中東のキリスト教徒とイスラム教徒も同じ。おそらくこれはその土地に住みそれぞれの教徒になってみないと分からないことなのかも知れない。聖職者同士で話し合いが出来そうだと思うのは、あまりにも日本人的発想か?
ただ、宗教というものは個人的に深化するとある種の聖者を出現させるものらしい。マハトマ・ガンジーやマザー・テレサがそうだろう。と同時に、集団化すると狂気にも走り得るものらしい。宗教戦争が絶えないのはこのことを示しているような気がする。
こう考えると、宗教に寛容なのは世界広しと言えども日本人だけかもしれない。なにしろ、八百万の神様がいる日本では、ひと柱の神様だけを贔屓にするわけにはいかないものなぁ。宗教をこんな脳天気に考えてはいけないことは重々承知の上で。
イスラム教をトータルで知りたい向きには、恰好の手引書。

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