幸田 文  -生誕110年、いつまでも鮮やかな物書き-

2014-07-09 15:27:24 | 日記

KAWAD夢ムック  河出書房新社刊

幸田文についてはとっくにこの夢ムックで取り上げられていたと思っていたので、書棚を確かめてから買った。
幸田文、娘さんの青木玉、孫の青木奈緒さんの使う言葉に感心される人達が多いし、それを三世代同居していたことに起因していると言う人がいるが、そうとも言えないのではないか。
私も明治初期生まれの祖母と、大正時代を丸々生きた両親を持っていたが、兄弟で大分違う。これはやはり聞き手の耳、注意力の違いかも知れない。勿論、幸田露伴という存在は大きかったに違いないが。
それはともかく、幸田文の使う言葉は私には馴染みがあるし、読み易い。というか懐かしいとさえ思う。私が東京生まれだと言うことも勿論あるが…。好きな作家です。

 


数学×思考=ざっくりと  -いかにして問題をとくか-

2014-07-09 14:53:19 | 日記

竹内 薫著   丸善出版刊

確かに、大雑把、概略(著者はざっくりと、と言っているが)を掴むというのは大事なことで、それに数学というか統計学を加味すると問題の全体をよく掴める。よく打ち合わせなどでいきなり細かな統計を出されても、見せられた方は自分の頭の中で大雑把に捉え直す作業を強いられる。会議で「要するにどう言うことなんだ」と、言われたり、思ったことが多い筈だ。
新しくチャレンジするにしても、他人に説明するにしてもざっくりと把握するという手法は有効だと思う。というのは、細かなデータを見せられると、逆に極端に違う部分に目が行ってしまってそこを質問したくなる。発表者としては無視していいデータにも拘らずだ。
唯、著者は所々で指摘していることだが、大雑把に把握するには基本的な事が分かっていないと、難しい。一般教養というか知識が必要なのである。一方的な思い込みでは通用しない。著者は、この点をもう少し強調しても良かったのではないか。もちろん、プレゼンが苦手な人にはとても役に立つ本。