図説 尻叩きの文化史

2012-03-29 14:36:03 | 日記

ジャン・フェクサス著  原書房刊

「尻叩き」と「文化史」? このふたつの単語、並べてみると違和感ありません? もちろん「文化史」的視点に立てばいくつかの切り口は私も思い付くけれど。
詳細は本書を読んでほしい。どんな歴史的事実においても、今日ではとても通用しない解釈や蒙昧があるものだが、尻叩きもその例外ではない。ただ、面白いと言うには、犠牲者が多かったようだが。
読了してから思ったのだが、著者自身が「尻叩き」マニアではないかと思った。本書は図説というだけあって図版・写真が実に豊富なのだが、その40パーセントくらいは著者所有のものなのだ。とくに最終章「そして今は?」に到っては、文化史を逸脱して個人的な「嗜好」を表出したとしか思えない。凡そ雑学の部類に属する内容だが、それなりにオモシロイ。

付記 前述したように図版・写真が多い(ほとんど毎ページにある感じ)なので、通勤電車の中で読むのはお勧めできない。もうひとつ、書棚のどこに置くかも配慮が必要かも。