猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

道具は使ってこそという。

2009年09月27日 00時25分42秒 | つぶやき

 

先日UPした写真の正体は、ゴンザが手に入れてくれた、古い重箱。
これは、山形県から出てきたものだとか。
どこかの料理屋か何かで使われていたのか、それとも商家のものか.....
屋号を示す文字が蓋の裏に入っているけど、
保存状態も良く、手入れして大事に使えば、また誰かに引き継げそう。
 

インターネットが普及して。

私たちの消費行動は大きく変わったと思う。

それまでテレビショッピングやカタログ通販以外では、
現地へ行かなければ手に出来なかったものを、
ネットによる詳細な写真で確認し、
必要があれば、いくつかの質問をし、
納得をしたうえで、買い物が出来る。

 

蓋が二枚ついて、五段重。
長い間しまいこまれていたのか、汚れだけが少し気になるけど、
漆器は洗ってもいいというから(というか、洗ったほうが乾燥を防げていいとか)
ちょっとお手入れしてみますか。
どなたか、詳しい方法をご存知でしたら教えて下さい。

 

これまでは敷居が高かった、
古美術品や、古道具にも。

店舗の暖簾はくぐる勇気がなくとも、
クリックひとつでそれが見られるなら、
「ちょいと小さなもののひとつも手に入れてやろうか」と、
そう、庶民も思えるようになってきているのでは、
と.....。

 

重箱に合わせて誂えられたと思われる【けんどん箱】付き。
けんどん箱とは、要は『岡持ち』みたいなもので.....
このスライド式の扉を『けんどん扉』というのだそうだ。
こちら、明治時代のものというけど、私が調べた限りでは、
同様の型のものが大正時代に使われていたようで。
これは明治でも末期のものとかなのかな。
昔はみんなこんな風に手作りのものを使っていたんだねぇ。

 

そしてそれは、長い間忘れ去られ、日の目を見ることのなかった道具たちにも、
新たな光を照らしているのではないかと、
そう思うのだ。

必要のないところから、
必要とされるところまで、道具たちは飛んでゆき、
そこで新たな命を吹き込まれると。

 

こちらは先日のアンテナショップめぐりで手に入れた、
北海道のチーズ。

 

蔵の中で埃をかぶったままだったもの。

世代をつなぐあいだに、誰かの趣味に合わず、
忘れ去られたもの。

たくさんあるからと、置き場所に困り、手放されたもの。

インターネットは、そんなモノたちと、
古いそれらを愛する人々の間が相思相愛の関係にあると、
そう、今、証明してくれている。

 

ほどよくカビ臭く、ほどよく美味しい(笑)
お値段もお手ごろで、気軽に食べられます♪

 

何より、「道具は使ってこそ」という。

このほど我が家では、
明治のものという重箱を手に入れたが。

今度の正月には、この古く、新しい重箱で、
おせちを食べよう。

 

わかやま館で手に入れた『梅ひしお』で、
大根ときゅうりのあえものを作ってみました。
お酢を少し加えて、大葉を刻んで。

コメント (4)
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