ささやんの週刊X曜日

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

また歩きはじめる

2024-01-06 11:05:02 | 日記
きょうで丸4日ーー。どうやら禁断症状が出たらしい。「とりあえず毎日UP」をモットーにしてきたブログ書きの、その長年の習慣を中断してみると、生活のリズムが崩れ、一瞬一瞬がぼんやりと間延びして、何やら息苦しささえおぼえる。「息を吐くように嘘をつく」という言い方があるが、私の場合は、「青息を吐くように(呻吟しながら)ブログを書く」毎日だったのかもしれない。


そんな習慣を改めれば、時間的なゆとりもでき、もっと豊かな精神的生活が送れるはずだ、ーーそう考えたのは誤りだった。過ちては改むるにはばかることなかれ。


何が過っていたのか。呻吟しながらブログ書きを続ける自分の行為を、私は「ネタがないのに、無理やりネタをでっち上げる」愚かな行為と捉えていた。まずもってこの認識が過っていた。


ネタは薄ぼんやりした頭に(神の啓示のごとく)突然、天から降ってくるようなものではない。それは世間の出来事を凝視しようとする、張りつめた緊張関係の中で自ずと湧きだしてくるものではないか。


ニーチェに「遠近法主義( Perspectivism )」という考え方がある。人はそれぞれの観点からしか物を見ることができず、物の見方は人それぞれに異なっている。その人に固有の観点がその人の物の見方の斬新さ( originarity )を特徴づけるといってよいが、その観点の固有性こそ、その人が長年にわたり磨きあげてきたものなのである。日々の研鑽の積み重ねを抜きにして、「観点の固有性」や「物の見方の斬新さ( originarity )」といったものがあるわけではない。


これからは日々の研鑽の重荷を厭わず、こつこつと一歩一歩、はあはあと青息を吐きながら、ネタを求めーーときには息抜きの充電期間も設けてーーまた歩きはじめようと思う。

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