ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

日米トップのビミョーな関係

2020-11-08 10:54:15 | 日記
かたやトランプの乱、こなたスガの乱。昨今のテレビ番組を例にとれば、ワイドショーの内容はほぼこの2つの話題で占められている。きょうはこの2つの話題の接点について考えてみたい。

かたやアメリカのトップと、こなた日本のトップとの、その関係はどうかという話である。この両極が切っても切れない関係にあることは、言うまでもない。では、その関係はどういうものなのか。

先日、日本のスガ首相は国会で所信表明演説を行い、「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」と宣言した。このゼロ・エミッション宣言はアメリカの大統領選挙を見すえた(先取りの)措置だという見方がある。現職のトランプ大統領が選挙戦でバイデン候補に敗れたとしよう。民主党のバイデン候補は(地球温暖化対策の国際的枠組みである)「パリ協定」に再加入すると公約しているから、バイデン候補が次期の大統領になれば、アメリカはゼロ・エミッションに向けて積極的に取り組むことになると予想できる。日本もこれに遅れてはならじ、とスガ首相は気を回したのではないか。

アメリカへの気遣いという点から考えれば、こなたの「日本学術会議・6人外し」の案件も、ここに端を発していると見ることができる。任命されなかった6人は、いずれも日米安保体制を補強することに反対していた学者たちだからである。

これが思い過ごしでないことは、スガ首相の外交姿勢に如実に表れている。スガ首相は初の外遊先にベトナムとインドネシアを選び、「自由で開かれたインド太平洋」構想を強調するなどして、中国を牽制する姿勢を露にした。こうした対中強硬姿勢には、日米安保体制を堅持して行こうとする親米の姿勢が端的に示されている。

いや〜、この「権力快感おじさん」、やはりただ者ではない。次はバイデン新大統領と組んで、何かドデカいことをしようと企んでいるに違いない。この野望の前では、スガ政権の生みの親、あのおちょぼ口の二階幹事長もさすがにたじたじの体だろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする