風になれたら

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山を歩いて風になる

北海道ツーリング2016 6日目 雌阿寒岳登頂

2017-01-09 | 徒歩の旅

10/6(水) 雨のち晴れ

 昨晩は激しい風と雨であった。暗闇の中でザブン、ザブンと波の音がして目が覚めた。テントに張り綱をしていなかったので、テントがしなってポールが折れそうになっていた。外に出るのが億劫だったので、ポールを足で押さえることにしたが、そんな状態が夜が明けるまで続いた。完全にこの時期の湖畔をなめていた。夜が明けて、外を覗くと波は数十cmはありそうだった。恐るべし。今日は雌阿寒岳に登ろうと思っていたのだけれど、この天気では楽しめないので、ごろ寝だな。

 と、思っていたら8時ぐらいに天気が好転した。どうする、今から行くか。急いで準備をして登山口の雌阿寒温泉を目指した。国道241号、足寄国道と呼ばれるこの道を何度走ったことだろう。深い森の中を抜けて勾配がきつくなると素晴らしいワインディングロードを楽しめる。峠に近い双岳台と呼ばれる展望台から雄阿寒岳と雌阿寒岳を望んだ。手前が雄阿寒岳、奥に見えるのが雌阿寒岳だ。どちらも頂きに雲がたなびいていた。登山口まではもうすぐだ。

 登山口の駐車場でツーリング装備から山歩きの装備に着替えた。車だったら楽ちんだな、と思いつつ登山口に向かった。入山届けに記名したら、今日は3組目のようだった。前の2グループは朝早く入山したようで、すぐにすれ違った。

 樹林帯がハイマツに変わるとオンネトーがよく見えた。大地に大空、北海道の山だね。

 森林限界を抜ける辺りの足元がピンク色になった。間違いなく火山に足を踏み入れているのだ。生きている大地を踏みしめる。ときどき、麓から湧き上がった雲が背中を追い越していく。

 頂上が近づくとゴーォと言う音が聞こえる。音の聞こえる崖の下を覗いたが、何も見えなかった。

 頂上に着いたが、やはり何も見えず、濡れた冷たい風だけが吹き付けていた。このまま先に進んでも面白くなさそうだったので、ちょっとだけ岩陰で休んで下山した。

 下山して麓の野中温泉で体を温めた。野中温泉の大きな内湯は木造で味わい深い。ピリリとするぐらい硫黄の匂いが溢れ、危険なので窓は開けたままにしてください、と書かれていた。ここに泊まって雌阿寒岳に登るのもいいな、温泉にご飯、いいな。ホクホクとなったので、豊かな心で屈斜路湖に向かった。屈斜路湖はまだ風が吹いていた。夜には雨が降るそうだ。暖かいうどんを食べて眠りについた。明日の予定は白紙だ。

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