9/17(水) 晴れ
朝起きると快晴で、思わずにやりとする。山登りには最高の朝だ。
今日は銀泉台から赤岳を経て白雲岳へ向かう。当初は赤岳から緑岳を経て高原温泉へ下ろうと思っていたのだけれど、紅葉期間のバスがまだ動いていなかったのだ。
大雪レイクサイドにバイクを停めてバスを待つ。始発の1時間前に到着したので余裕で乗ることができた。
バスに小一時間揺られて終点の銀泉台に到着した。登山道をしばらく行くと鮮やかな色が目に飛び込んできた。
錦秋って言葉がぴったりだ。
ここに来るまでの林道は、旭岳を経て大雪山を横断する観光道路が計画されていた名残だと言う。
環境破壊は車と人の多さに比例するのだ。山岳道路をバイクで走るのはとても楽しいことを知っている。
健脚じゃない人だって景色を楽しみたい。人間は罪深い生き物だ。
なだらかな岩場を抜け、ハイマツの間を歩いていたら第三雪渓が現れた。ここは春スキーで有名な場所だと言う。
第三雪渓を登り切れば赤岳まではもうすぐだ。360度を見渡すことができた。
そこから荒野と呼べる場所を歩いていく。
少し大きな岩場を登れば白雲岳だ。岩場ではナキウサギの声が聞こえたが姿は見えなかった。
白雲岳から小鉢平を望む。右奥に見えるのが一昨日登った旭岳だ。
秋の景色を楽しみながら下山する。輝くチングルマの綿毛が眩しい。
フカフカとした小さな葉が集まっている。この色使いを人工的に作るのは難しい。
こんな高山植物の上にリュックを投げ置く輩や登山道から外れて歩く輩を見かけてとても残念に思った。
自然に対するローインパクトを心がけ、豊かな自然を後世に引き継いでいくのは大人の責任ではないだろうか。
後ろを何度も振り返りながら下山した。
登山口で汚れた靴を湧き水で洗い流してからバスに乗った。土埃の舞う林道を下るとバスの中まで埃だらけになった。
いい山行だった。キャンプ場へ帰り途中黒岳の湯で汗を流した。ここのお湯は身体に染み込む感じなのだ。
風呂上がりにバイクで荷物の整理をしていたら財布がない。
マジか!と思って温泉施設に戻ったがやはりなかった。うむ、まいったなぁ、と思っていたら、髭面の外国からの観光客の男性がバイクの横に落ちていることを教えてくれた。
よかった、丁寧にお礼を言った。
キャンプ場に戻ってミートボールのホットサンドを食べた後、利尻昆布だしの北のどん兵衛を食べた。
今日はエネルギーを消費したから高カロリー食品を必要としているのだ。
明日から天気が崩れるようだ。明日は上富良野に向かおう。