goo blog サービス終了のお知らせ 

YUKI

言語、言語で表現できることすべて

ゴルゴ13に学ぶ…主役級の名脇役たち『すべて人民のもの(第277話)』

2020-06-09 21:25:26 | Weblog

ゴルゴ13シリーズには、主役級の名脇役が登場する。

なかでも、『すべて人民のもの(第277話)』発表1988年5月に登場する

狂言廻し役の調査員「ブライアン・フェイス」が私のお気に入り。

ゴルバチョフのソ連、ロマノフ家の遺産を管理・運営していた

スイス・ジュネーブのヒューラー商会に

「ニコライ・シュヴァイツェル陸軍大佐」(本名ニコライ・セルゲヴィチ・ロマノフ)が

正式な遺産相続人として現れる…

ヒューラー商会は、フェイスに、もう一人いるはずの遺産相続人捜索を依頼する。

ソ連最強の暗殺者でもあるニコライは、フェイスをマークするんだが…

どこからも依頼を受けていない筈のデューク東郷・ゴルゴ13もまた

フェイスをマークする。

そして、有能なフェイスは気づいてしまう。

歴史上存在しないことになっている

ロマノフ家第5皇女に逢いに行くフェイスをニコライが追うが…

この段階で、

ゴルバチョフはKGBを通じてニコライ暗殺をゴルゴに依頼していた。

フェイスに語り終え、彼を送ったかつての第5皇女は

ある種の超能力で、ニコライが近くに来ていることを察する。

まさに、母親殺しをしようとした瞬間、

ニコライは、ゴルゴが狙撃態勢に入っていることを察し、暗殺を中断。

森の中に逃げ込むが、ゴルゴの「よみ撃ち」に倒れる…

その銃声に、

「グレゴリー・皇士・東郷=ロマノフ」の母である第5皇女は、

「すべて」を理解する。

 

フェイスは、ゴルゴの出生の秘密?に迫ったにも関わらず生き残り

物語を締めくくる大役も果たしている。

いやぁ~、さすが「ゴルゴ出生譚」人気No.1作品。

このフェイス、偶然、ゴルゴに邂逅してしまうのだが…

ゴルゴ・シリーズに3回程度登場する

ジャーナリストでゴルゴ研究家「マンディ・ワシントン」に比べて

キャラクター的にゴルゴに近い気がするのだ。

経歴・腕は抜群、語学の天才。

組織の中では生きていけないという「己」をよく知り、

結局は、フリーランスの道を選ぶ。

日本という社会では、「組織」を外れたら生きていけない!という妄想が

幼少時から刷り込まれる。

組織の力学に汲々とし、

自分が何を目指していたのかさえ思い出せなくなっては、オシマイである。

 

 

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「親中派・共同・朝日」が推... | トップ | Election to the White House... »
最新の画像もっと見る

Weblog」カテゴリの最新記事