(株)絵本の家が制作した「和の行事えほんカレンダー」
絵本の家の矢野さんから「和の行事えほんカレンダー」を、被災地に贈呈したいという申し出があり、絵本の家の願いを受け止め、旧三陸町内の全小・中学校、子ども園(幼稚園・保育所)等を訪問し、全幼児・児童・生徒に手渡しました。
このカレンダーは、海外向けにつくられた「和」の行事えほん(英語版)をカレンダーにし、二四節気や五節句、行事の豆知識など知っておきたい日本ならではの「こよみ」が英語とローマ字でも表記されており、子どもから大人まで利用できる内容です。加えて、四季折々の110種類のシールが付録でついており、自分の予定をシールすることができる優れものです。
一月は、おせちが並んだテーブルを囲み、イヌの家族が年賀状を見たり、お年玉をもらったりと新年の雰囲気いっぱいの愛らしい挿絵です。
越喜来中学校の校長先生に、「和のえほんカレンダー」をお渡ししています。
綾里小学校の校長先生には、玄関先でお渡ししました。
越喜来幼稚園・保育所における園長先生へのお渡しです。
被災し、綾里の仮設住宅に住んでいる人たちにもお渡ししました。仮設住宅に入居している寛ちゃんは、つむぎの家を支えてくださる一人です。
「日々の予定や確認に使えて、とてもいいカレンダーだね」と気に入り、仮設住宅の方々に自ら30部配布してくれました。
つむぎの家の薪割ボランティアに来てくれた久保井さんは、カレンダーを手に取り、「日本の行事が入っているんですね。古来から伝えられてきた四季折々の行事など、今では忘れられてしまいそうな事がわかり、世代をつなぐカレンダーですね」とすっかりお気に入り。
つむぎの家に遊びに来ていた綾里っ子たちは、カレンダーを手に取って、「えっ!、学校でもらったこのカレンダー、千田さんが持ってきてくれたの!」とびっくり顔。「どお?このカレンダーは?」と感想を聞くと、
2年生のユウト君は、「みんなの誕生日にシールを張るの」
6年生のカイト君は、「いろいろ予定を書き入れられるから便利」
2年生のソウキ君は、「僕はこの中で、9月が大好き」と家族でお月見している挿絵にうっとり。
ソウキ君には、お父さんがおりません。家族がそろっている団らんの絵に心が動かされたのでしょうか。しばしうっとりと眺めていました。
寒さが一段と厳しくなってきたこの時期、「絵本の家」からの心温まる贈り物に、被災地の子どたちの心には、絵本のような「ほのぼのとしたぬくもり」が生まれたようでした。