イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

CLAROS(クラロス)

2009-10-19 08:40:10 | 


前回のMAKET KOYの帰り道、ここもいつも通るたびに「何だろうねえ」と思っていた「CLAROSまで1キロ」の標識、思い切って向かうことにしました。一面の畑の中の道を走って到着したCLAROS、畑の中からいきなり現れたのは神殿風の柱がごろんごろんと転がる遺跡でした。



発掘途中の様ですが、訪れる人も管理する人も誰もいません。恐る恐る足を踏み入れると、見事な柱や彫像がたたずんでいました。歴史音痴の私でも大興奮。イズミル周辺にはイオニア時代の都市が点在している為、このところイオニア同盟づいています。イオニア同盟とは「紀元前800年頃、アナトリア半島のイオニア地方(現トルコ)の諸都市を中心に結成された同盟(Wikipediaより)」です。これまでエフェスはもちろん、FOCA(フォチャ)ERYTRAI(エリュトライ)KLAZOMENAI(クラゾメナイ)PRIENE・MIRETUS(プリエネ・ミレトス)と6つの遺跡を訪れました。今回訪れたCLAROSはCOLOPHON(コロフォン)に属する一種の神託所の様なところだったそうです。COLOPHONの13km北にあります。アポロン神殿はDELPHI(デルフィ)やDIDIM(ディディム)の様に予言センターとして長い間重要な役割を果たしていました。



 
この下にもう一つのアポロン神殿が・・・。

神殿ではアポロンの彫像の他に妹アルテミスや母親のレトの彫像も発掘されていることからアポロンだけではなくアルテミスとレトへの崇拝の場所でもあったと考えられているそうです。立っているのがアルテミスとレトの彫像の様です。アポロンの彫像はは座っているのだそう。


神託所の案内でも描いてあるのでしょうか。


水の底に沈んでいる遺跡もあります。

紀元前2世紀に始められたこのアポロン神殿の建設は3世紀に完成しましたが、この神殿の下にはアルカイック時代に属するもう一つ別のアポロン神殿が眠っているのだそうです。





どれだけの歴史が私達の足元に眠っているのでしょう。イオニアの都市を考えただけでも、はるか昔にこの都市の間で今と変わらぬ人間の交流があり、そして2000年以上が過ぎて、今その同じ土の上を車を使って移動している自分、まるで時を翔けているような気分になりますね。






巨大なかぼちゃを積んだトラック。
トルコだからハローウィン用ではなくてもちろん食べるため。

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