イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

HAYIRLI TESKERELER(ハユゥル テスケレレル)

2008-12-12 14:25:20 | Weblog


「HAYIRLI TESKERELER」と言う言葉、アスケル(兵役)につく人や家族に言います。TESKEREは「除隊証明」のことだそうで「兵役をよい形で終えて無事に除隊できますように」と言う意味があるのでしょう。…ちなみに我が夫、この大事なTESKEREを紛失、先日必死になって家捜しをしていました…世間は9連休のところもあったようですが、本来クルバンバイラム(犠牲祭)は12月8日から11日までの4日間、バイラムが明けると同時にアスケルへ入隊する若者が多いようで家の近所でも毎晩「EN BUYUK ASKER BIZIM ASKER!(最も偉大なアスケルは我らのアスケル)」と言う歓声とともに車のクラクションを鳴らして行くグループを度々見かけました。

 

そして昨日、夫の職場の若者ONUR(オヌル)さんも15ケ月の兵役につく為に黒海地方のZONGURDAK(ゾングルダク)へと旅立ちました。会社に集合してトルコ国旗でそれぞれの車を飾り、サイドミラーには同じグループだと言うことを示す為かお母さんが準備したらしいスカーフを結び付けています。
見送りの一団はOTOGAR(オトガル=バスターミナル)までクラクションを鳴らしまくって走ったそうです。






お兄さんに肩車されて・・・。

OTOGARではそれぞれが抱き合いながら、頬にキスをしながら別れを惜しみ、最後に胴上げ(これってどこの国でもあるものなのでしょうか)、バスに乗り込むと拍手喝采、そして出発するバスの前に見送りの人が立ちはだかって国歌斉唱が始まります。出発時間が遅れるなんてことは誰も言いません、運転手さんも歌が終わるのをじっと待ち、クラクションを鳴らして旅立ちに花を添えてくれます。







見送りのおばあちゃんやお母さんの顔を見ると15ケ月はあまりにも長いと切なくなってしまいますが、誇りを持ち、国の為に兵役につくという喜びと興奮に胸を張るONURさんの顔や見送る側の顔を見るとこういう形で国を愛するということも、トルコに住まなければ理解できなかった気持ちであるなあと思うのです。



無事に15ケ月の兵役を終えて一回り大きくなって元気に戻ってくることを私も祈りましょう。


~在日トルコ大使館の2007年「トルコ年鑑」より~

《兵役》 

トルコ共和国憲法第72条において、兵役はすべてのトルコ人の権利であり義務であると明記されている。徴兵制度の基本理念は、国軍への、身体的、精神的、倫理的素質を備え、教育を受けた人材の徴用にある。  
階級による兵役期間は最近改定され、以下のようになった。
 
・3年制の高等教育機関卒業生およびそれ以下の教育を受けた兵役対象者は、兵長もしくは一般兵として15ヶ月間。
・4年もしくはそれ以上の学部や高等教育機関の卒業生は、予備将校として12ヶ月間。
・4年もしくはそれ以上の学部の卒業生において必要以上の人材については、兵長または一般兵として6ヶ月間。
・国外在住の労働者および雇用者は外貨支払および21日間。
 
上の期間は、内閣の決定または法律により変更が可能である。



真っ暗でよくわかりませんが、出発時の動画です。
それぞれ画面をクリックすると動画サイトへ移動します。

 
 


  



「世界の朝ごはん~イズミル編~」12月13日(土)放送の様です。不確かでごめんなさい。
毎日放送系(関東ではTBS)朝7時30分から9時25分まで生放送の「知っとこ!」内で放送されます。




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