イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

MELEZ DELTASI(メレズデルタス)

2008-11-04 23:56:03 | イズミル暮らし・イズミル案内


イズミル湾岸のちょうど真ん中あたり、カルシュヤカ方面、ボルノヴァ方面、コナク方面への分岐点になる辺りをMELEZ DELTASI(メレズデルタス)と呼ぶそうです。つまりイズミルの中心地に近く道路は縦横に走り交通量がとても多い場所、でもどこかから戻ってきた時にこの景色を見ると「ああ、家に着いたー」と感じる場所でもあります。

紀元前63年から紀元前23年頃の歴史家ストラボンは「SMYRNA(スミルナ=イズミルの昔の名前)は、すばらしい街である。しかし軽視するわけにはいかないある欠点がある。通りに石を敷いた技術者達は、地下に下水システムを施すことを怠ったようである。この為、特に雨の日は通りの上が汚物であふれるのである」と言ったとか。それから2000年が経ち、相変わらず技術者達の怠慢なのかは知りませんが、十数年前に私がイズミルを初めて訪れた時もイズミル湾の南国風で開放的な景色とはうらはらにヘドロのような汚水のにおいがひどかったものです。今もたまに臭うことはありますが、こんな場所でMANGAL(マンガル=バーベキュー)ができるなんて思いもしませんでした。ところが時は流れ…。



先日、ドイツ在住でブログ「KAYA!KAYA!!KAYA!!!」のkopekkayaさんが、旦那様の住むトルコのマルマリスへ休暇でやって来た…と思ったら突然イズミルの義姉さんの家へ二人そろってやってきました。kopekkayaさんもまた、2年来のブログを通してのお友達で家に遊びに来てくれたり、昨年の結婚パーティにも出席させて頂いたりとJAPON GELIN(ジャポンゲリン=日本人嫁)仲間として楽しいお付き合いが続いています。今回の休暇は短いし、イズミルへも来ないようだし、会えないな、と思っていたところへ「イズミルに来たのー!」といきなりの電話!!!何が起こったのかは…ですが、おかげでまたkopekkayaさんに会えることに。


真ん中辺りにうっすらとたなびくのはマンガルの煙。

彼女のおかげで仲良くなった義姉さんと相談の結果、上述のMELEZ DELTASIにある公園でMANGAL(マンガル)をしようじゃないの!と言うことになりました。kopekkayaさんもトルコでのマンガルは未体験だったらしく初マンガルができたと喜んでくれました。このMELEZ DELTASI公園へ行ったことはありませんでしたが、いつもカルシュヤカ方面へ行く時に湾岸通りを走ると左手に見える公園だと言うことは知っていました。場所がわかっているのだからその前に行ってどこかで左折すればたどり着けるだろうと思いませんか?ところがそうは問屋が卸しませんでした。その辺りに差し掛かって左折する印を探しますがあれ?あれ?あれれー?と思っている間に公園は遠く後方に…。この辺で短気なわが夫、既にぶち切れ状態です。トルコは右側通行ですから、どこかで反対の道路に入ってもとの場所へ戻ろうとするものの、はるかカルシュヤカに入るまでUターンができませんでした。ま、今度は公園側の道路を走っていくわけだし、すぐに公園の前で入口があるでしょうと思っていましたが…あれれー?です。公園の脇を通っているのに、既にマンガルをしている人たちの煙まで見えるのに、車はまたまた遠ざかっていくのみ。夫、額に汗まで流してもうぷんぷんで一人で叫んでいます。こういう時は八つ当たりされないように黙るのが一番、そのうち叫び疲れるのかストレス発散するのか静かになってくるのですから。



義姉さんの旦那様に電話をして道を聞くものの、どうしても公園に入る道が見つからずそこを3回往復したでしょうか…。ガソリン代高いのに…。うちから10キロもないところなのに50キロ走っていましたよ。ついにさじを投げて旦那様に迎えに来てもらってようやく公園まで誘導されたのでした。公園の前の道路は3車線になっていて一番右側ではなく真ん中の車線に入ると公園の入口の看板が見えるのです。普通はもっと、手前に看板起きませんか?


鴨やアヒルって鳥目じゃないんでしょうか。夜になってもグワグワッと元気に歩いていました。

と言うわけで、大幅に遅刻して到着。マンガルセットは私達が持っていたので準備もそれから始めました。でもこの公園が、とても素晴らしかったのです。下水の施設と共に2001年に完成したそうですが、噴水のある池にはアヒルや鴨が泳ぎ、緑の中にぽつんぽつんと机が置かれています。横には6車線の道路が走っていると言うのにその騒音もなぜか気にならない静か公園なのです。すっかり頭から煙が出ていた夫の機嫌もなおりました。


食べすぎです。ハイ!

この日用意したのはみんな大好きな鶏の手羽肉なんと3キロ!その外にソーセージやウィンナ、サラダも持ち寄ってこれだけの量がどこへーと思っていましたが、気持ちのよい秋の夜、7人のおなかの中へきれいに消えていきました。家でもマンガルをすることはありますが、やっぱり大勢で囲むマンガルはまったく別の楽しさ、美味しさがあります。夜が更けてもこの日はちっとも寒くならず半袖でも大丈夫なくらい。チャイもポットに用意して行ったし、ひまわりの種も、そしてこの日はkopekkayaさんの旦那様うーちゃんの誕生日と言うことでバースデーケーキも頂いておなかも胸も幸せいっぱい。

 
トルコでは誕生日の主役がケーキを切り分けます。

このまま朝まで座ってKAHVALTI(カフヴァルトゥ=朝食)も食べようか、と冗談が出るほど楽しくてその場を立ち去りがたい夜でした。

うちへ帰ってきてから夫、一言「たのしかったねえ」と日本語でつぶやいておりました。







衝撃画像!エリフ嬢いつの間にかハンドクリームを!!!
      






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