満月 徐々に欠け始め 皆既月食 少しずつ回復 やがて元の満月に
秋の夜長、見事な天体ショーを見せてもらった。
つたない腕を顧みず、窓辺に三脚を構え、50枚近く撮った写真のお粗末。これでも一応セレクトしたのである。
なんとなく、皆既月食の雰囲気を味わって頂けたら、それだけで十分。飽くまでも自作というのがせめてもの慰み、なのかな。
皆既月食とは、太陽と地球そして月が一直線に並ぶときに起きる現象であることは説明を待たない。
地球の大気で屈折した太陽光だけが月面を照らすために、月が完全に見えなくなるわけではなく、赤銅色のお月さんになる。
この赤銅色も、大気中のチリが多いためで、チリが少ないとオレンジ色に見えるのだという。
できることなら、大気中のチリを少なくして、皆既月食のたんびにオレンジ色のお月様を拝めるようにしたい気もする。
いずれにしても、2年10か月ぶりに観測された皆既月食。全国的な秋晴れに恵まれたらしく、私の家からも堪能できた。
日本全国、各地で同じ夜空を眺め、一つの月の動きに感動したのだろうか。
このように、周期的にやってくる自然の現象に出会えるのも、やはり何かのご縁なのであろう。
これからもいろんな自然現象に巡り合えるよう、目に見えない『えにし・縁』を大切にしたいものである。
そして、なんらかの形で、その場に居合わせた証拠を残しておきたいとも思う。それは写真でも、日記文でもいい。
長い一生、自分の意思や、普段からの心がけなどではどうにもならない病魔に襲われることもあろう。
それはそれで甘んじて受け入れ、回復に向かって闘うしかない。
その一方で、普段の節制や注意である程度解決できるものに対しては、出来る限りの努力をしなければなるまい。
月を見れば月に、書をひもとけば書に、友を思えば友に、何かと物思うことのある秋の夜長ではある。