「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「出世魚」

2014年10月06日 | 季節の移ろい・出来事

 
                       カー君が奮闘の末、つかみ獲った、大物の鰤(ぶり)

ときは秋、あちこちが秋祭りで賑わっている。
我が住む町や近くの町でも、土日となると、前夜祭に続く本祭りなど、人出を呼ぶのに躍起となっているようだ。
夏には海水浴客でごった返す近くの人工海岸でも、4・5日は大きなお祭りがあった。

4日土曜日に予定されていた、海に浮かぶ台船から打ち上げる豪華花火大会は、残念ながら台風の影響であえなく中止に。
が、翌5日はおおよそ予定のプログラムは消化された。
そんな中に、小学生を対象とした「魚のつかみ取り大会」があったのだという。ブルーシートでこしらえた即席のプール。深さはおよそ30cm。参加料1人800円。つかんだ魚をプールの外まで運んだら獲得できる。

6年生のカー君が何はともあれ参加した。大物のブリが泳いでいるという。
最初っから狙いを付けてはいたものの、元気のいいうちはなかなか手に掛からない。最初のひとりが持ち上げた。なんと尾っぽで顔を叩かれて逃がしてしまった。二人目がまた持ち上げた。同じように尾っぽで叩かれ、跳ね回って逃げられた。
いよいよ3人目がカー君の出番。最初の二人の様子を観察していたのか、ブリの方が泳ぎ疲れていたものか、身体を張って抱きかかえ、一目散にプールの外へ。

見事、つかみ取り達成。長さ70cm。重さ5.6kgの活きたブリをゲット!。鼻高々と我が家に持ってきて「刺身を作って・・・」という。
狭い流し台でどうやってさばくか、途方に暮れるバアちゃんを横に、「最初はね、寒かったんよ、でも魚を追っかけていたらね・・・ ・・・」「ああしてこうしてね、オレがつかんだんよ・・・」事細かにハイテンションでまくしたてる。

悪戦苦闘の末、なんとか三枚に卸した刺身を早速賞味。うまい。こりゃうまい。しかし多くを食べられる代物ではない。
なんと脂が乗って、それはそれは口当たりはいいし、まさに活き作りの味。この濃密さは、ホンの少し食べるところがいいようだ。

ところでこのブリという魚。昔から言われているように、出世魚の代表格でもある。地方によって呼び方は色々変わる。
関西やこちら方面では、 モジャコ(稚魚)・ワカナ(兵庫県瀬戸内海側)・ツバス、ヤズ(40cm以下)・ハマチ(40-60cm)・メジロ(60-80cm)そしてブリ(80cm以上)というのが一般的である。
ということは、今回のつかみ取り大魚は、80cmに満たないので、実際にはブリというよりメジロと呼ぶのが正しいようだ。

まあそう硬いことは言わないで、魚を放流したお祭り本部の人達も、精一杯追いかけた子どもたちも、「ブリだ、ブリだ」と気持ちよく騒いだのだから、ここはひとつ出世魚の「ブリ」を掴んだということにして頂こう。
カー君の将来において、出世魚がつかめるのかどうかは別として・・・。

コメント (8)
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