「西の谷緑地公園」を美しく!

「公園都市水戸」の街造りを考える人達と協働したいと思っています。

福地靖さんの納骨堂@光台寺(水戸市上水戸3-1-39)

2021年11月11日 20時02分37秒 | 人と作品
福地靖さんの納骨堂@光台寺(水戸市上水戸3-1-39)







画家の福地靖さんが2019年10月8日に85歳で逝去された。
葬儀には参列できたが墓所が何処に在るのか分からず、改めてお参りしたいと思いつつ2年が過ぎた。
福地さんとの縁は50年に及び、美術関連に留まらず多方面に渡り教えて頂いた。
亡き後も何かにつけて思い出すことが多々ある。

偶々「谷中の光台寺の供養塔に納骨されている」と聞き及んだ。
光台寺は1583(天正11)年、佐竹義宣が水戸城の西側(現在の金町・五軒町辺りと言われるが、古地図で探しても見当たらなかった)に開基した浄土宗の遍照山義宣院を、江戸時代の寛文年間に徳川光圀が現在の場所に移した、と伝えられる。



県道を挟んだ「二十三夜尊・桂岸寺」は良く知られているが、光台寺って何処に?
と思ったが、彰考館総裁・吉弘菊潭、水府温古録の著者・高倉逸斉、桜田烈士岡部三十郎、長谷善四郎や明治の文豪菊池幽芳の墓地が在る。
納骨堂脇の無縁さん、地蔵菩薩、寒水石の碑などを見廻すと、この寺の歴史を感じる。









葬祭場に展示された遺作(甥御さんの収蔵品とか)

福地靖さんは1933(昭和8)年に水戸市に生まれた。
1955年茨城大学美術科に在学中に美術集団ROZO群を仲間たちと結成する。
以後、ROZO群展、個展、企画展で作品を発表。
作風は何度か変化しているが、カラーインクを使用したペンの点描で女性を描いた『ファニー』のシリーズが代表的だ。
瞳のない女性、は見るでもなく見られるでもない不思議な存在感。
薄気味悪く感じる人もいるが、自分の心を映すかの如くどの様にも感じることが出来る。
点描的な銅版画を試み、詩画集『ハレルヤ・耽』(1969年・シロタ画廊)を刊行。
パステル画も得意とし、晩年は水墨画の世界に遊んだ。

何時もお洒落で、ダンディーな身のこなし。
優しい人柄で、めったに怒ることはなかったが、在野精神・反権力の心を終生貫かれた人生だった。

没後2年を過ぎても作品と人柄を慕う方々が大勢いる。
作品展示と年譜を含んだ冊子の刊行が来春には実現する。
との情報もあり、心待ちにしている。

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