①白紙委任状 面白さ(5点満点):☆☆☆☆
著者:ジェフリー・ディーヴァー 生年:1950 出身地:米国 イリノイ州 訳者:池田真紀子
出版年:2011年 邦訳出版年:2011年 邦訳出版社:(株)文藝春秋
コメント:イワン・フレミングの007シリーズを引き継いだジェームス・ボンドが活躍する冒険小説。舞台はヨーロッパのセルビアからイギリス、南アフリカにも及んでいる。現代的な点は、携帯電話で世界のどこにいてもイギリスの本部から情報をを得ることができるようになっている。
今回は007を特徴づける美女との逢瀬はあまりセクシーではなく、紳士的な007が際立っている。
②狼の領域 面白さ(5点満点):☆☆☆☆
著者:Ⅽ‣J・ボックス 生年:1967年 出身地:米国 ワイオミング州 訳者:野口百合子
出版年:2010年 邦訳出版年:2016年 邦訳出版社:(株)講談社
コメント:米国のワイオミング州の雄大な自然を背景にした冒険ミステリー。猟区管理官のジョー・ピケットはシェラマドレ山脈で規則を破って魚を取っている不審な双子の兄弟に会う。裁判所への召喚を口にしたピケットは兄弟に襲われ、山腹のキャビンに住む謎の女に救われる。九死に一生を得た彼の話は保安官に信じてもらえない。山に入った捜索隊は兄弟も女のキャビンの痕跡も見つけることができない。
アメリカの山の所有権が州ではなく連邦政府に所属しているということがそこに住む人と政府との摩擦の原因になることもあるようだ。19世紀の西部劇の時代からだいぶ過ぎた現代の西部の様子がわかり興味深かった。
③発火点 面白さ(5点満点):☆☆☆☆
著者:Ⅽ‣J・ボックス 生年:1967年 出身地:米国 ワイオミング州 訳者:野口百合子
出版年:2013年 邦訳出版年:2020年 邦訳出版社:(株)東京創元社
コメント:「狼の領域」の主人公ジョー・ピケットが主人公の冒険ミステリー。猟区管理官ピケットの知人ブッチの所有地で合衆国環境保護局の二人の特別捜査官の射殺体が発見される。ブッチの捜索隊に参加したピケットはなんとかブッチが殺されないようにと努めるが・・・。銃が生活の中に溶け込んでいる。撃ち合いになればどちらかは殺されるというのが常識の世界。法を使って復讐を図る者がいる反面、法の圏外で生きる者もいる。現代の西部劇の姿だ。
④赤と青のガウン 面白さ(5点満点):☆☆☆☆
著者:彬子女王 生年:1981年 出身地:東京
出版年:2015年 出版社:(株)PHP研究所
コメント:著者は三笠宮寛仁親王の第一女王。英国オックスフォード大学マートン・コレッジに留学して、女性皇族として初めて博士号を取得された。専攻は日本美術。これはオックスフォード留学記として書かれたもの。率直に初めての一人暮らしや日本との違いを語っていて、特別な方という印象よりも、普通の日本人という印象が強い。写真もたくさん掲載されている。勉強が大変だし、よく頑張ったと思う。
②と③は本が手に入ったら読んでみます。