伊勢神宮内宮を出て別宮の倭姫宮を参拝する。倉田山にある。
倭姫命(やまとひめのみこと)を祀る別宮。創建は新しく大正12年11月5日。
倭姫命は第11代垂仁天皇の皇女で、五十鈴川の上流、現在の地に皇大神宮(内宮)を創建した方だと伝えられている。「御杖代(みつえしろ)」として天照大神に奉仕され、大和の国から伊賀、近江、美濃などを巡って伊勢の国に入られて、この地を皇大神宮の地と定められた。
日本武尊の東征の際には草薙剣(くさなぎのつるぎ)を授けて危難を救ったと伝えられている。
倭姫宮の前、参道の鳥居。
倉田山の参道の入り口。
石畳を下る。森の中を行く。
下って上る。お宮が見えてくる。
手水舎。
式年遷宮を終えたばかりで、木の香りが漂うようだ。
「あなかしこ やまとをぐなやー。国遠く生きてかへらず なりましにけり」(釈迢空1887年~1953年)
伊勢神宮内宮からおかげ横丁の横を通るおはらい町通り(旧参宮街道)をたどっていくと猿田彦神社に着く。現世の御利益がたっぷりもらえそう。
御由緒略記によれば、猿田彦大神は天孫降臨の際に天と地の間で待ってニニギノミコトを高千穂へ導いた神様であり、もともと本拠地は伊勢の五十鈴川の上流で、この地の地主神。伊勢神宮を造営するときにその裔の大田命がこの地を献上し、その子孫は宇治土公(うじのつちぎみ)と言って代々伊勢神宮に奉仕する玉串大内人という職に任ぜられているという。みちひらき(仕事や学業など人生の道)と建築地鎮の神様。
猿田彦神社。
本殿。
併設されている佐瑠女(さるめ)神社。
佐瑠女神社の御祭神は天宇受売命(あめのうずめのみこと)。この神は天照大神が天岩戸の中に入られたときに、岩戸の前で踊った神様。天から下ってきたニニギノミコトと迎えに出た猿田彦大神の仲をとりもったことから、ニニギノミコトから「さるめの君」の名を賜った。佐瑠女神社の名前はこれに由来するという。縁結び、芸能の神様。
たから石。
たから石の由緒。
「天の戸をおしあけがたの雲間より神代の月の影ぞ残れる」(藤原良経1169年~1206年)