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『そぞろ歩き韓国』から『四季折々』に 

東京近郊を散歩した折々の写真とたまに俳句。

読書感想352  ①日本その日その日  ②群青の魚  ③水曜日の凱歌

2025-05-19 00:51:20 | 小説その他

①日本その日その日          面白さ(5点満点):☆☆☆☆

著者:エドワード・モース

生没年:1838年~1925年

出身地:アメリカ、メイン州

出版年:1939年    出版社(再版):(株)講談社

訳者:石川欣一

コメント:明治初期に来日し、大森貝塚を発見し、2年間東京大学理学部の教授を務める。日本で初めてダーウィンの進化論を紹介した。日本に3回来て全国を回っている。普通の日本人と接する機会が多く、その印象がつづられている。好意的なものだ。車夫がふんどし一丁で裸で人力車を走らせる様子や、江の島で貝を採集しているときに、待機している車夫たちが手伝いを申し出て手伝ってくれたことなどが描かれている。生き生きした様子の明治初期の日本人に出会うことのできる著作である。

②群青の魚              面白さ(5点満点):☆☆☆☆

著者:福澤徹三

生年:1963年

出身地:福岡県

出版年:2018年     出版社:(株)光文社

コメント:「白日の鴉」で出てくる登場人物が脇役として出てくる。交番勤務のお巡りさんは元暴走族上がり。元暴走族の先輩の元妻が介護施設で働いていて、そこで老人が亡くなる。元妻はストーカー被害を訴えてくる。交番勤務から刑事になった若い警官もいる。いろいろな人と事件が絡み合っている。読み応えがあった。

③水曜日の凱歌            面白さ(5点満点):☆☆☆☆

著者;乃南アサ

生年:1960年

出身地:東京都

出版年:2015年     出版社:(株)新潮社

コメント:7人家族が戦争中に3人に減ってしまう。母と次女。次男は戦地に行っている。廃墟と化した東京で14歳の次女は一度も働いたことのない母と二人きりで8月15日の終戦の日と迎える。女たちの過酷な戦後の生活が始まる。その中で母親の変貌ぶりに次女は反発を覚えながらも驚かされる。アメリカ進駐軍の女に飢えた兵士たちと、慰安婦施設を作る日本政府。そういうことがあったのだろうと納得する展開になっている。たくましく、過去から自由になっていく女たちの選択が救いになっている。

 



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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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goo blog (nishinayuu)
2025-05-19 11:14:53
こんにちは。
goo blogのサーヴィスが秋に終了するそうですね。ブログのお引越しがうまく行きますように。
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