読書感想266 凍結捜査
著者 堂場瞬一
生年 1963年
出身地 茨城県
出版年 2019年
出版社 (株)集英社
☆☆感想☆☆
本書は「検証捜査」で活躍した警官たちを追うシリーズのものの一つとのこと。「複合捜査」「共犯捜査」「時限捜査」と続いて本書に至る。主要なキャラクターは、函館中央署の保井凛巡査部長、警視庁捜査一課の神谷悟郎警部補、警察庁刑事局の永井高志理事官。保井凛と神谷悟郎は遠距離恋愛中で、神谷が保井の所に遊びに来た時に大沼国定公園内で射殺体発見の一報が入る。遺体は平田和巳と判明。保井凛が札幌で半年前に逮捕した婦女暴行事件の容疑者だった。被害者が被害届を取り下げたために不起訴処分になっている。同じ日に被害者は函館の実家から失踪した。半年後、今度は東京で同じ殺し方をされた射殺体が発見される。
函館が舞台になっているので、神谷の目を通して観光名所や食べ物なども紹介されている。大沼の団子やウニとイクラの海鮮丼は食べたことがあるが、人気のハンバーガー店の「チャイニーズチキンバーガー」はまだなので、いつか食べてみたい。
意外性もあるし、風景描写も楽しく、おいしい食べ物の紹介もあってサービスの行き届いたミステリーになっている。