『そぞろ歩き韓国』から『四季折々』に 

東京近郊を散歩した折々の写真とたまに俳句。

四季折々948  日野宿本陣

2020-02-24 17:25:22 | まち歩き

日野市にある日野宿本陣に行く。日野宿は甲州街道の府中宿と八王子宿の間にあり、日本橋からは10里(約39キロ)、府中宿からは2里(約8キロ)、八王子宿からからは1里27町余(約7キロ)隔たっている。ここには日野本郷の名主兼日野宿問屋を世襲していた2軒の佐藤家が並んでいた。上佐藤家が本陣、下佐藤家が脇本陣を経営したが、幕末には脇本陣も本陣と呼ばれたそうである。今残っているのは下佐藤家の脇本陣である。ここは新選組の土方歳三の姉のぶの夫であり、歳三の従兄でもある佐藤彦五郎の屋敷跡である。彦五郎は自ら天然理心流の門下に入り、屋敷内に佐藤道場を開いた。新選組のメンバーが出合い稽古に励んだ場。

屋敷内の佐藤道場のあった場所を示す石碑。

式台(正式な玄関)。

梅もほころぶ。

式台。

1枚板で彫られた欄間。

春夏秋冬を彫った欄間。

吊るしびなや小さく作り直した着物はすべて手縫いだそうだ。ボランティアの方々の労作。お雛様の展示は3月8日まで。

近くの日野市立新選組のふるさと歴史館で見た土方歳三の画像。爪楊枝で制作したもの。労作!


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読書感想279  スターリンの息子上下

2020-02-21 11:02:42 | 小説(海外)

スターリンの息子の画像

読書感想279  スターリンの息子上下

著者      マルティン・エスターダール

生年      不明

出身国     スウェーデン

経歴      ウプサラ大学で中・東欧史と経済学、ロシア語を修めた後、スウェーデンのテレビ局でプロデューサーとして働く。現在はメディアの講師と執筆活動を行っている。本書がデビュー作(本書の著者紹介から)。

本国出版年   2016

邦訳出版年   2018

訳者      鵜田良江

邦訳出版社   (株)早川書房

☆☆感想☆☆

「あなたの役に立つものを見つけたと思う。あなたが思いもしなかったような新しいこと」という留守電のメッセージを残して失踪した恋人で会社の同僚であるパシーの行方を捜しに、マックス・アンガーはストックホルムからサンクトペテルブルクにやってくる。マックスはストックホルムのシンクタンク、ベクトルの社員。ベクトルはロシアの自由主義経済への移行の過程を様々に調査しているが、差し迫った1996年ロシアの大統領選挙について注力している。エリツィンか旧共産党系のジュガーノフの対決だ。パシーが研究室をもっていたサンクトペテルブルクの大学の研究室は爆破され、住まいも荒らされ、パソコンや書類などは燃やされていた。ただ大家がうちの近くの藪の中でパシーの携帯電話を見つけていた。マックスは携帯履歴から、頻繁に電話していた2件の電話番号を割り出す。1件はサンクトペテルブルク・タイムス社で、もう一件は携帯電話会社のサンクトペテルブルクGSM。次々と関係者が殺されていくなか、有力な証言を得る。一連の事件の黒幕が「ヨシフ・スターリンの愛する息子」と呼ばれているとのこと。

物語は3人の主要な人物が出てくる。スウェーデンのバルト海財団の設立者で弁護士のカール・ボルイェンスティーナであり、もう一人はGSMの会長のネストル・ラザレフである。そしてマックスである。マックスは孤児としてスウェーデンの群島で育った父親の無念の死を晴らすべく、父親のルーツ、祖父母を捜している。三者の因縁が展開して、驚愕の真実にたどりつく。スウェーデンの作家のロシアを舞台にしたミステリーを読むのは2作目だが本当に面白い。


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映画雑感25 (2020年1月)

2020-02-12 20:58:00 | 映画

ノーカントリーの画像

映画雑感25 (2020年1月)

題名→ 制作年→制作国→ 監督→主演→ 面白さ(5点満点)→コメント

1. ワイルドライフ

2018年→ アメリカ→ ポール・ダノ→ キャリー・マリガン→

☆☆☆☆→ ゴルフコーチを解雇された父が山火事の消火活動に参加、母は納得せず、一家は離散していく。一人息子の目を通して描いている。

2. さようなら、退屈なレオニー

2018年→ カナダ→ セバスチャン・ピロット→ カレル・トレンブレイ→

☆☆☆→ 高校卒業間際の女子高校生の夏休み。なにもかも気に入らない。ケベックが舞台なのでフランス語を使っている。周りもこの娘もどうしようもない。うんざりする映画。

3. ベンイズバック

2018年→ アメリカ→ → ジュリア・ロバーツ→ ☆☆☆☆→

薬物依存症だった息子がクリスマスに施設から戻ってくる。実母は白人、継父は黒人で資金援助をしてくれている。こういう関係はどうしても作為的な感じがする。

4. ゲットバック(絶体絶命)

2019年→ ロシア→ ロマン・プルィグノフ→ ディミトリー・アレイニコフ→ ☆☆☆→ ロシアの銀行家が破産の危機に瀕して、かつて精子バンクを通して生まれた自分の息子たちと初めて対面し銀行強盗を企てる。アイデア倒れだ。親子の葛藤がない。

5. 僕の中のあいつ

2018年→ 韓国→ カン・ヒョジン→ ジニョン→ ☆☆☆☆→

体が入れ替わった中年の男と高校生。抱腹絶倒。

6. ノーカントリー

2007年→ アメリカ→ → ハビエル・バルデム→ ☆☆☆☆→

麻薬取引の大金を偶然手に入れた男が異常な殺し屋に付け狙われる。殺し屋役の俳優がうまい。この作品はアカデミー賞でいくつも賞をとっている。

7. ハーツ、ビート、ラウド

2018年→ アメリカ→ ブレット・ヘイリー→ ニック・オファーマン→

☆☆☆→バンドマンだった父が才能あふれる娘に夢を託したいとおもっているが、娘は医学部に進学しようと思っている。父は白人で娘は黒人。音楽家の間では人種の壁は低いのかも。

8. 神と共に 第1章:罪と罰 第2章:因と縁

2018年→ 韓国→ キム・ヨンファ→ チュ・ジフン→ ☆☆☆→

死後の世界に導く使者が3人。生前の善行が認められれば生き返ることができる。閻魔大王も人間臭い。

9. ガリーボーイ

2018年→ インド→ ゾーヤー・アクタル→ ランビール・シン→ 

☆☆☆☆→ ムンバイのスラムで生きる青年がラップに目覚める。ラップで競争相手を罵倒しあうがラップというのはそういうものなのかと思って面白かった。モデルがいるとか。

10. ザ・フォーリナー

2017年→ イギリス・中国・アメリカ→ マーティン・キャンベル→

ジャッキー・チェン→ ☆☆☆☆→ IRAに娘を殺された男の復讐。

11. 魔界探偵ゴーゴリ 暗黒の騎士と生け贄の美女たち

2017年→ ロシア→ イゴール・バラノフ→ アレクサンダー・ペトロフ

→ ☆☆☆→ 小説家のニコライ・ゴーゴリが連続殺人事件が起きている村へむかい、探偵として捜査にあたる。おどろおどろしい展開だが、なんとなく初めに犯人の予想がつく。その理由がオカルト的。


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