著者 大沢在昌<o:p></o:p>
生年 1956年<o:p></o:p>
出身地 愛知県名古屋市<o:p></o:p>
初版年 2001年<o:p></o:p>
初版出版社 光文社カッパノベルス<o:p></o:p>
価格 646円(税別) 光文社文庫<o:p></o:p>
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新宿鮫シリーズ受賞歴<o:p></o:p>
「新宿鮫」 12回吉川英治文学新人賞<o:p></o:p>
44回日本推理作家協会賞長編部門<o:p></o:p>
「無間人形 新宿鮫4」 110回直木賞<o:p></o:p>
「狼花 新宿鮫9」 日本冒険小説大賞<o:p></o:p>
「絆回廊 新宿鮫10」 日本冒険小説大賞<o:p></o:p>
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感想<o:p></o:p>
舞台が東京の新宿を離れ、九州の南部の都市になっている。どうやら鹿児島らしい。キャリアから道を踏み外した一匹狼、新宿署の鮫島警部は7年前に自殺した同期のキャリア警視、宮本武史の七回忌の法要に参列する。その日、鮫島は水商売を手広く営んでいる宮本の同級生や、地元の悪徳警官、福岡からやってきた麻薬取調官と知り合う。そして夜中に麻薬取締官の名前を使った何者かにクロロホルムのようなものを嗅がされ拉致される。山の中の動物の檻の中で目が覚めた鮫島は記憶をたぐりはじめる。<o:p></o:p>
北朝鮮がらみの麻薬や輸出禁制品の密輸、工作員、地元暴力団に福岡暴力団、麻薬取締官に、公安警察、刑事警察と入り乱れて物語が展開する。登場人物が地方のためか全体に人が良く、確かな友情の絆もあって新宿のような乾いた感じはしない。しかし北朝鮮に在日朝鮮人2世が輸出禁制品を密輸する動機を祖国愛と忠誠心にしているが、どうであろうか。今時北朝鮮に忠誠心を持つ在日がいるのだろうか。金銭目的のほうがまっとうな理由なのではないだろうか。<o:p></o:p>
トラベルミステリーのような趣もあって、鹿児島の風景が浮かんでくる作品だった。<o:p></o:p>
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わがまま評価(5点満点)<o:p></o:p>
面白さ ☆☆☆☆<o:p></o:p>
荒唐無稽度 ☆☆☆☆<o:p></o:p>
分かりやすさ ☆☆<o:p></o:p>
理屈度 ☆☆☆☆<o:p></o:p>
背景の雰囲気 ☆☆☆<o:p></o:p>
すっきり度 ☆☆<o:p></o:p>
[2012年11月3日読了]<o:p></o:p>