中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

楯野川「十八攻め」

2013-07-22 22:35:10 | お酒の話し(山形県)
 土日の山響定期を終えて「お疲れっ」、ということで、頂いたままに冷蔵庫で温存(冷存?)しておいた銘酒。


 楯野川の最高級品、というより一種の「悪ノリ」さえ感じる、精米歩合驚異の18%の「超」大吟醸を。ここまで磨くのは、全国的に見てもほとんど例がない。

 
 精米歩合18%・・・この世界がおわかりでしょうか。82%も削り落とすということなんです。これはもう「磨く」という次元をはるかに超えています。ぴっかぴかなんてものではありません。


 変だということはわかっていますが、「ぴっかぴかに磨く」というフレーズで思い出すのが、幼少の頃に見た水戸黄門。

 悪代官に近づくために女中に化けた「お銀」が予定通りに捕まって、お決まりの「入浴シーン」。風呂場に追い立てた「ならず者」が一言。

「お代官様がくる前に、ぴっかぴかに磨いとくんだぞ、へっへっ・・・」

 ・・・ぴっかぴかとは、どのぐらいゴシゴシ洗うんだろう、などと思ったものです。昔の時代劇が教育上よろしくないのは確かですね。


 さて、仮に「お銀」が全身の82%を磨いて削り落としたとすると・・・

「へっへっどうだねえちゃん、ちゃぁんと磨いたかうひうひ。」
ならず者が風呂の戸を開けると、そこは血の海。湯気が立ちこめる血の池地獄のような浴槽に浮かんでいるのは・・・脳髄のみ。

 そのありさまを見たならず者は、弥七の風車が刺さった以上の衝撃を受けて、がっくりと崩れ落ちる。
「そっ、そこまでやるか普通・・・。」
そう言い残して絶命するならず者。


 ・・・失礼しました。少し飲みすぎたようですが、要するに言いたかったのは、18%というのは、それほどまでにすごい事だということなのです。

 
 さあ、お味の方ですが、これはもう「酒田のおいしい水」としか言いようがない。最高においしい水です。

 あまりに「するっ」と消えてしまうので、何度も味を確かめようとしているうちに、あっと言う間に無くなりました。


 「過ぎし春」のような、一瞬の清々しさを堪能しました。

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