朝礼の話題

見たり読んだりして、感じたことを朝礼で話しています。この頃は仕事の話は少なくなりました。

幸せの感覚

2013-01-05 19:28:14 | 21世紀
幸せの感覚
2013/01/06
 藤田紘一郎先生の「脳はバカ、腸はかしこい」に人が幸福を感ずるのは、セロトニン・ドーパミンなどのホルモンが脳内で分泌されるからだ、とあります。
 私(渡邉)が最高に幸せだった日を思い出しています。それは、30才の頃、初めて現場責任者となって三菱化成石炭埠頭工事が終わった時です。
 1年位の工事ですが、失敗も多く、事故寸前の出来事もあり、イライラした生活でした。仕事が完了し、同僚は全て転勤し、私一人現場事務所に坐っていました。窓から日差しが暖かく、することは何もなく、ボーとしています。もう終わったのだ。何もしないでいいのだ。と居眠りするようなくつろぎ感の中で、「幸せだなあ」と身体中が暖かく、こんな幸せ感が何時まで続くだろうと感じたことがあります。
 未だに覚えているのですから、工事中のストレスも大きかったのでしょう。
 これが、セロトニン・ドーパミンの放出だったのだと40年経って実感しています。以後、そんな夢のような幸せ感を感じたことはありません。

 人間の体内に存在するセロトニンの90%は腸に存在しています。
 セロトニンは元々は腸内細菌の伝達物質なのだそうです。
 セロトニンは、小腸の粘膜上のクロム親和性EC細胞内で合成され、消化管の運動に関与しています。残りの8%が血小板に取り込まれ、血中で必要に応じて使われています。脳に存在するセロトニンは、残りのたかだか2%です。
 セロトニンは視床下部や大脳基底核などに高度に分布しています。このたった2%のセロトニンが脳の中にあって、これが人間の精神活動に大きく関与しているのです。 うつ病になった人の脳内セロトニン含有量は少ないとされています。
 健康食品的な言い方では、セロトニンを服用すれば、うつ病は治る、だからこの錠剤を飲めとなりそうですが、脳は自分が要求しないものはブロックして取り込まないのです。頭痛の薬がありますが、これは脳細胞に効くのではなく、血管に効くのだそうです。脳に痛みを感じる神経はないそうで、頭の痛いのは血管が収縮したり拡張したりする感覚なのです。
 腸内細菌がバランス良く存在しないと、合成する時のビタミンが不足しセロトニンが作れないのです。脳の健康は腸の健康であると同時に、腸の健康は脳の健康であるのです。とこの本で藤田紘一郎先生は言っています。セロトニンの多い幸せ感のある生活はどうすれば出来るでしょう。先を読むのが楽しみです。良い本ですよ。是非貴方も読んで下さい。