朝礼の話題

見たり読んだりして、感じたことを朝礼で話しています。この頃は仕事の話は少なくなりました。

賃下げの始まり

2012-03-28 20:57:34 | 21世紀
NECの賃下げ
2012/03/28
 【春闘】一時金、軒並み前年割れ…集中回答
NECが提示した費用削減策では、組合員の賃金カット4%のほか、役員報酬の1~4割削減、管理職の5~7%の賃下げを盛り込んだ。時間外・休日・深夜勤務手当の減額や、福利厚生の会社補助の1年間凍結も示した。
NECと日立の合弁子会社エルピーダ・メモリーは倒産。パナソニックやシャープなどの家電メーカーも定昇のみとしています。
日本の高度成長を支えてきた家電業界が、赤字になっているのは、実力以上の値下げをしているからだと感じます。私の使っているパソコンは5万円ちょっとです。20年前ベーシック・プログラムを習い、パソコンを買ったときは50万円近かったものでした。あの当時、今のパソコンの能力だったら、100万円以上でしょう。
全世界のメーカーで競争しあって値下げし、もうこれ以上値下げしたら会社が持たないというレベルなのでしょう。
私達が安く商品を手に入れられることは良いことなんでしょうが、産業が存続するためのカルテルはあってよいとも感じます。
見えざる手に任せていれば、多数が倒産し、独占になってしまいそうです。
商品の価格は、需要が多ければ上がり、供給が多ければ下がります。
石油は、小麦は、米は、と見てみると、供給側が製造量を制限し、販売価格を上げています。電気製品も自動車も、供給を制限すべき時期は近いのではないかと感じます。
需要を増やすための宣伝で、販売を多くすることは、商品サイクルを短くし無駄を増やし、人間を欲望だらけにして、低賃金で働くことを拒否するようになります。
昔は品物を大事に使い、修理していつまでも使っていましたが、現在では故障すれば捨て新品を買う方が安いということになりました。未だ使えるけれど性能の良い新製品を買うことも多く、押し入れの奥には旧型の家電が溜っています。
NECなどは人件費を下げコストを下げれば生き延びれると計画していますが、全社が同じことをすれば、販売価格が下がり続け、会社の規模をどんどん小さくしなければならないでしょう。日本が安くつくれば、韓国・中国がそれより安く作り結局は倒産し、何処かの企業が独占するオンリーワンになるでしょう? 競争は善か? 協調は悪か? 改善・低コストは善か?