観測にまつわる問題

政治ブログ。政策中心。「多重下請」「保険」「相続」「農業」「医者の給与」「解雇規制」「国民年金」を考察する予定。

JR北海道と観光列車、そのルート

2019-02-15 23:06:05 | 日本地理観光
細岡展望台から望む釧路湿原と釧路川(クシロシツゲン細岡天王堂大01.jpg ウィキペディア)

東急やJR東日本など、観光列車でJR北海道を支援(日経新聞 2019/2/12)

>東急が投入する観光列車「ザ・ロイヤルエクスプレス」は2020年から札幌―道東間で走る。

路線が気になって検索したところ、2016年8月31日に北海道に上陸した台風10号による被害発生後、根室本線「東鹿越駅-新得駅間」の運行休止が続いているようで、じゃあどうするのかと思いましたが、札幌-道東間の都市間鉄道はそもそも石勝線が担っているようです。

富良野-新得の維持に危機感 沿線関係者 バス転換認める声も(北海道新聞 2018/11/20)

>「石勝線が使えない場合の代替機能も」
>「代行バスが走り、不便はない。町の人口や高校生の利便性などを考えるとバス転換し、便数を増やすのが現実的」

2年半も復旧してないのが不審で調べたのですが、根室本線「富良野駅-新得駅間」がJR北海道によれば単独では維持することが困難な線区(2016年 JR北海道発表資料 pdf)として発表されており、どうも採算の取れなさからあえて復旧していないようです。石勝線開通後は特急列車の運行が無くなり、現在は極端に利用が少ない線区なのだそうです。JR北海道特有の問題として、冬期の除雪の問題もあるようで、過疎地ならバスの方が費用対効果はあるのだと思います。廃止すると旭川-十勝間の連絡が少々悪くなる気もしますが、ノースライナー号(帯広~旭川)(北海道拓殖バス)もあるようですからまぁ何とかなるようには思えます。

JR北海道の経営が無理ゲーにもほどがある件について(Rail to Utopia 東京の都市交通を考えるブログ)

JR北海道の経営が厳しいというのは周知の事実ではあるのですが、断トツみたいですね(四国も厳しいと言えば厳しいですが)。先のJR北海道のpdfも併せてみる限りでは、そもそも極端に利用者が少ない路線は早めに決断するべきでしょうし、高速道路の開通でまだまだこれから利用者が大きく減るような気がします。

さて札幌―道東間の鉄道ですが、十勝平野の風景は見所になるのかもしれません。十勝の農業がよい意味で北海道の農業のイメージ(例えば人気漫画「銀の匙」の舞台)で巨大なことで知られます。日本においては断トツの規模の北海道農業(農業生産額 [ 2010年第一位 北海道 都道府県別統計とランキングで見る県民性])(離れますが二番三番は鹿児島・宮崎で南九州らしい)。

札幌-釧路間、"特急スーパーおおぞら"の楽しみ方(地球の歩き方)

>広大な畑が広がる十勝地方からが北海道らしい風景
>刈り取った豆を積み、てっぺんに青いシートをかける「ニオ積み」が秋の北海道の風物詩

田舎の農村=田園風景に慣れた人には新鮮に映りますね。


眼下に広がる白い海 北海道占冠村の「雲海テラス」(YouTube)

根室本線が元々のメインルートで建設した時には、後に石勝線がメインになろうとは誰も思わなかったでしょうか。ついで道東で列車と言えば釧路湿原。

2018年 くしろ湿原ノロッコ号運行(釧路・阿寒湖観光公式サイト)

JTBの観光列車に関する調査で大人気らしい。自然が美しく雄大なことで知られる北海道の中でも釧路湿原は唯一無二なの感じはありますね。動物を見るためかゆっくり走ってくれるようです。

「観光列車」についてのアンケート調査(JTB)

観光列車を選ぶ理由は見た目重視。観光列車に興味のある人は多く、観光列車に乗るために旅先を決める人も多いようです。一緒に乗りたいのは配偶者、次いで家族。旅の目的はパートナーとの親睦・休養という人が多いのだと思います。

「くしろ湿原ノロッコ号」の他に道東なら、知床連山を彼方に望みながらオホーツク海沿岸を走り、冬の大海原を流氷が埋めつくすダイナミックな景観を車窓から楽しめる「流氷物語号」や汽笛を鳴らしながら冬の釧路湿原の雪中走行が魅力の「SL冬の湿原号」も有名なようです(下記たびらい記事参照)。

観光列車(SL、トロッコ列車など)(たびらい)

見た目重視ぶりが意外と分かっているJR北海道。特急旭山動物園号は子供が食いつきそう。内装をも動物のイラストやぬいぐるみで賑やかに飾られており、絵本も準備されているようで、家族連れに最適か。旭川近くで言えば、富良野線沿線の美しい花畑や丘などの景色を楽しめる「富良野・美瑛ノロッコ号」も観光列車で知られるようです。

北海道での事業の歴史が古い東急。札幌観光と車窓の景色、道東観光を併せて楽しめる観光列車投入で北海道における事業とのシナジー狙いでしょうか。「ザ・ロイヤルエクスプレス」なら乗車自体楽しめそうです(伊豆の観光列車 「ザ・ロイヤルエクスプレス」 煌びやかなその車内 鉄道新聞)。

JR東が「びゅうコースター風っこ」を投入する宗谷線は秘境の旅が売りになりそう(道央道北・乗り鉄の旅(その13):宗谷本線の車窓・絶景と秘境駅を眺めながら(その1) 鉄宿! 鉄道の見えるホテル・旅館 完全ガイド)

鉄オタ、秘境マニアの聖地でしょうか。費用対効果で秘境の路線も何時かは・・・なんてことになる前に?(鉄道の需要を下げる)高速道路の建設もこれからでそれもいろいろ論点ありそうですが(北海道に高速道路は必要だと思いますか???? Yahoo!知恵袋)。別に北海道のインフラ整備にお金をかけるなというつもりは全くないのですが、北海道胆振東部地震で、何処にかけるかという論点があってもいいんじゃないかと思いました。守るべきはキチッ守る。そうでもないことは優先順位を下げるのような。

“廃墟マニア”の聖地・軍艦島から世界遺産へ - 秘境写真家・酒井透(TOCANA)

廃墟マニアと秘境マニアの相性がいいのだとしたら、失礼ながら秘境も廃墟も多そうな北海道はその意味でもポテンシャルがあるのかもしれません。

意外と沢山⁉日本にあるラピュタ風な場所10選(snaplace)

廃墟は映えてるんだか、映えてないんだか分かりませんね。 少なくともキラキラはしてませんがw 軍艦島は維持費がかかるらしく、どうペイさせていくかは課題なのかもしれません。

続いて北海道と鉄道と言えば北海道新幹線で道南渡島半島を見て終わりとします(ニセコ・小樽あたりは既に著名観光地ですしまたいずれ)。

「ながまれ号」に乗ってきたよ。(往路編・函館→上磯→茂辺地)(どさんこカメラ)

JRではない道南いさりび鉄道株式会社。でも函館新幹線を木古内で降りて「ながまれ号」で函館観光に向かうのはひとつの正解かも。車内w

見て、触れて、動かせる。鉄道で栄えた長万部の歴史しのぶ「鉄道村」(北海道ファンマガジン)

旧国鉄時代の貴重な鉄道グッズが並ぶ空間「鉄道村」ですが、職員が常駐している施設ではないのだそうです。北海道新幹線の駅ができる長万部(おしゃまんべ)駅の名物が「かにめし」というのは知ってましたが、桃鉄知識(※国民的ゲーム「桃太郎電鉄」。製作者は週刊少年ジャンプの黄金期を支えた名物コーナージャンプ放送局のさくまあきら氏。実際に食べて美味しかったものを知名度関係なくゲームに登場させているという(桃鉄が旅行で役立つ!「桃太郎電鉄」をガイドブック代わりにする方法))。思わぬところで知名度?

北海道新幹線「新八雲駅」要らない説と戦おうと思ったもののひとまずギブアップ。退避駅等いるから造ったとは思いますが、観光面でこれといったアイディアが出せません(檜山・乙部方面へのアクセス改善!雲石峠に新ルートが開通します。)。国道277号で八雲町方面へ通じるらしく、檜山に通じる産業・観光道であると共に生活道としての側面も大きいのかもしれません。

戦国時代シミュレーションゲーム「信長の野望」で意外と知名度がある?蠣崎氏(武田氏・松前氏)の日本海側での政治・軍事・交易の一大拠点の山城が史跡上之国館跡勝山館跡(上ノ国町)。約5万点の陶磁器を始めとして出土品多数の中世都市。

アイヌ新法で注目が集まる北海道の先住民アイヌですが(日高地方平取町二風谷が有名ですね)、筆者としては道南におけるアイヌと和人(日本人)の関わりに特に興味があります。観光資源としての可能性もあるかも。その辺はまた近い内に。


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