まず日本経済の現状ですが、バブル崩壊以降、長期停滞しています。当たり前のようですが、物価が上がっている外国より物価が上がってない日本の方が購買力があると言うような主張する方もいらっしゃるので、実質賃金が日本だけ伸びてないことを指摘しておきます。他所の国は物価は上がっていますが、それ以上に賃金が伸びているんですね。
次に日本経済悲観論を批判すると、日本は底力があります。GDPは未だ世界三位ですし、OECD諸国の中で購買力が落ちたとは言え、OECDに入らない途上国とは比べるまでもありません。高齢者を中心に金融資産は多く眠っています。ポテンシャルはある訳で、悲観するのも間違いなんですね。
では何故賃金が再び伸びないのでしょう?それは企業が儲けていないから(例えば、なぜ、日本企業の利益率は低いのか? 一橋大学 中野誠氏 日経 Biz Gate 2016/9/23・・・ローリスクを併せて指摘する論考ですが、低成長下でコストカットで利益を出している様態を示すと思われます)、将来展望が描けていないからに他なりません。労働分配率は悪くありませんから、企業がお金があるのに配ってない訳ではありません(給与上げを伴う転職が少ないのは、企業に「お金が無い」からとも言えます)。内部留保とかあるではないかという話ですが、少子化による市場縮小予測がありますから、毎年の稼ぎが先細るという理由で、固定費を上げられないんですね。これが将来展望が描けていないという意味です。企業が一時的に儲けても仕方がありません。稼ぐ力をつけることが極めて肝要な訳です。そのためには値上げというかプライシングが重要になってきます。値上げをしたら、売上が落ちるという声もあります。それは過当競争だからです。日本は需給ギャップがあると言いますが、少子化で需要が減少しているのに適切に供給が絞れていないのでしょう。日本は最低賃金を上げず、中小企業を過剰に保護して、生産性の低い企業を温存してきました。リスクは低いかもしれませんが、その企業が(補助金でゲタを履いて)競争に参加するのですから、供給過剰に陥るのは当たり前です。一方で保険など欧米に比べて寡占の業界もあるようです。これは儲けられるのに値上げしていないのでしょう。金融で儲けるのは卑しいことと言うような見方があるのだと思います。汗をかくことが正義のような。ビッグモーターはそこに目をつけました。車が壊れれば、堂々保険を請求でき、値上げ出来ます。つまり談合とか言われている業界は正々堂々値上げすればいいんですね。建設も最近になって待遇改善に動きましたが、建設業界は人手不足で待遇改善しなければなりませんし、何より需要(民需)があるでしょう。民需がある業界では公の発注も値上げしないと受託する企業がありません。勿論、官需で賃上げして、民需をリードのような議論は、儲かっている業界に限ります。赤字企業で賃上げするような馬鹿なことをやって経済が復活する訳ないんですね。幾ら業界が苦境にあっても、赤字業界をお涙ちょうだいで救うのは誤りであって、その業界は整理しかありません。人手不足局面と言っても、赤字業界を整理すれば、人手は供給されるのですから。後、少子化要因業界も値上げで救うのは厳しいでしょう。教育費は上げようと思えば上げられるかもしれませんが、少子化が加速するだけの話です。大都市の成長と言い、新興国の成長と言い、かつての高度成長と言い、市場の単純拡張はやはり正義な訳です(本社を東京において楽に儲けることに慣れると(インフレ脳を維持すると)、「デフレ下の」日本で儲ける勘が鈍りそうですが)(日本の方が寡占である業界はプライシングが地方の実情に合っているのか考えてもいいのかもしれませんね)。何より少子化を放置すると、日本は消滅してしまいますから。眠った資金を動かそうとインフレを目指すのに少子化も無いもんです。欧米も少子化傾向ですが、日本ほど急激な少子化の国はありません。少子化は結構お金の問題(低所得者が未婚を選択し、少子化になる)なので、やはり教育費等は抑える方向に動いた方がいいんだろうと思います。人が集まっているなら、人手不足ではありません(給与の高い公務員天国にすると日本が滅びます)(官僚とか自衛隊員とか見合った給与を貰っていない公務員もいるとは思いますが)。過重労働の問題は労働時間を減らすことでも解決します(汗をかけばいいというものではありません)。企業は供給を適切に絞れますし、儲けたら賃金を上げることも可能です。今、物価が上がっても賃金が上がってないのは、コストプッシュインフレであるからではありますが、儲けを是とする文化が薄いから、成長の見通しが立っていないからでもあります。その辺をどうにかすれば、(適切に供給を絞りながらであれば)少子化環境でも成長、賃上げし得ると思います。高齢者に関わる業界では、金融資産を持っている人相手ですから、適切なプライシングをするしかないでしょう。一方で生活保護の高齢者もいると思われ、最低限度の生活しかないはずです。高齢者世帯間の所得格差は大きく、平等という訳にはいかないはずです(矛盾するようですが、命の問題なので、皆保険は賛成です)。最低賃金上げなんかも、需要を増やし、賃上げに繋げ、生産性の低い企業をどうにかして供給を絞る意味で重要です。初任給上げ・職務給・緩やかな賃金上昇・同一賃金同一労働も正しいと思いますが、ここでは端折ります。兎に角、日本経済の再浮上の鍵は賃上げ主体の企業が握っています。供給面(サプライサイド)の改革が問題の本丸です。トップの判断が重要ですから、専門の経営者を増やすとかも課題かもしれませんね(論功行賞でポストを与える「武士の経済」は機能しないでしょう。ついでに「清貧を旨とする経済」もアウトです。勿論論功行賞が必要ないというのではなく、社員が皆社長を目指すこれまでの年功序列終身雇用型がアウトであって、節約してはいけないのではなく、お金持ちの守銭奴が消費も(その先に消費がある)投資もしないと経済が回らないと言っています)。
では需要面から見た日本経済はどうでしょうか?日本は需給ギャップがあって、供給過剰だから物価が上がりません(今、上がっているのは円安等でコストが上がっているからだと見られます)。では需要を上げればいいのか?そうではないでしょう。既に日本は長年歳出が歳入を上回っている状態で、これ以上バランスを崩す訳にはいきませんから。問題の本質は需要過少ではなく、供給過剰と見るべきです(だから値上げが上手くいきません)(長年日本では供給サイドが保護されてゾンビ企業が生き残ってきたんですね。これを供給重視と言いません)(保護を止めたら倒産は増えるでしょうが、人手不足局面なので、失業率は上がらないと計算できます)。具体的には減税でお金をバラ撒いたとします。供給に従って、需要が増えるでしょうか。食品に例えると2倍食べるかということです。あるいは2倍の値段になるかということですが、お金が増えても欲しいものが無ければ、お金を貯めるだけではないでしょうか。貯蓄に向かって、国債が増えるという何時ものパターンです。そしてまた撒く。あるいは減税しますが、減税分ほどは増収しないでしょう。実際に消費税が上がって増収になっています。これで更に収支バランスが悪化します。国債残高世界一で金利上昇局面なのに。(金利を上げて金利差を縮小する)円高誘導しても駄目です。モノが安くなっても供給過剰でモノは買われず、輸入企業が賃上げせず、わざと赤字にして法人税を払わないからです(将来儲ける展望が無いからに他なりません)。日本は内需国ですが、輸入企業は儲かったら税を払ってくれるみたいです。わざと赤字にするのが難しいからかもしれませんし、海外は少子化で苦しんでなく、展望があるからかもしれません。少子高齢化に苦しむ内需企業の問題を解決せず、お金を撒いてもしょうがない訳です。国が儲ける必要はありませんが、倒産はしないようにする必要があります。石油も出ず無税国家は無く、インフレに苦しむ国は途上国に多いです。供給面の問題の改革を先送りするため、需要を増やせばいいという考えは誤りなのであって、アメリカの高圧経済に倣おうという考え方が最近はあるようですが、需要過少の現状であっても、国は既にバラ撒いている(圧力をかけている)状態ですから、これ以上の収支バランスの悪化は問題だと思います(ただし税収は上がっています)。収支バランスを悪化させて、収支バランスを改善するのような俗論がれいわとかあるようですが、妄想であり成り立たないと考えられます(本人達が自慢げに言う参院のシミュレーションで政府の歳入の3分の1(消費税)を吹き飛ばすテロの結果、所得税収の上昇はショボイという結果が明らかになっています)(たかだか1割ものを安くしたところで、倍ものを買ったりはしないんですね)。また減税でお金をバラ撒く話に戻ると、モノが買われても需要は増えないかもしれません。値下げ競争が激しくなる可能性があるからです。安定した収入が期待できないと、支出は増えない訳で、企業の展望が無いことが問題の根本というところに戻ります。日本ほど急激な少子化を野放しにしている(移民も受け入れない)先進国は存在しない訳で、率直に言って市場が縮小し、企業が展望を描けていません。成功したアベノミクスでも成長戦略が弱点でしたし、少子化対策には手を出していません。
次に日本経済悲観論を批判すると、日本は底力があります。GDPは未だ世界三位ですし、OECD諸国の中で購買力が落ちたとは言え、OECDに入らない途上国とは比べるまでもありません。高齢者を中心に金融資産は多く眠っています。ポテンシャルはある訳で、悲観するのも間違いなんですね。
では何故賃金が再び伸びないのでしょう?それは企業が儲けていないから(例えば、なぜ、日本企業の利益率は低いのか? 一橋大学 中野誠氏 日経 Biz Gate 2016/9/23・・・ローリスクを併せて指摘する論考ですが、低成長下でコストカットで利益を出している様態を示すと思われます)、将来展望が描けていないからに他なりません。労働分配率は悪くありませんから、企業がお金があるのに配ってない訳ではありません(給与上げを伴う転職が少ないのは、企業に「お金が無い」からとも言えます)。内部留保とかあるではないかという話ですが、少子化による市場縮小予測がありますから、毎年の稼ぎが先細るという理由で、固定費を上げられないんですね。これが将来展望が描けていないという意味です。企業が一時的に儲けても仕方がありません。稼ぐ力をつけることが極めて肝要な訳です。そのためには値上げというかプライシングが重要になってきます。値上げをしたら、売上が落ちるという声もあります。それは過当競争だからです。日本は需給ギャップがあると言いますが、少子化で需要が減少しているのに適切に供給が絞れていないのでしょう。日本は最低賃金を上げず、中小企業を過剰に保護して、生産性の低い企業を温存してきました。リスクは低いかもしれませんが、その企業が(補助金でゲタを履いて)競争に参加するのですから、供給過剰に陥るのは当たり前です。一方で保険など欧米に比べて寡占の業界もあるようです。これは儲けられるのに値上げしていないのでしょう。金融で儲けるのは卑しいことと言うような見方があるのだと思います。汗をかくことが正義のような。ビッグモーターはそこに目をつけました。車が壊れれば、堂々保険を請求でき、値上げ出来ます。つまり談合とか言われている業界は正々堂々値上げすればいいんですね。建設も最近になって待遇改善に動きましたが、建設業界は人手不足で待遇改善しなければなりませんし、何より需要(民需)があるでしょう。民需がある業界では公の発注も値上げしないと受託する企業がありません。勿論、官需で賃上げして、民需をリードのような議論は、儲かっている業界に限ります。赤字企業で賃上げするような馬鹿なことをやって経済が復活する訳ないんですね。幾ら業界が苦境にあっても、赤字業界をお涙ちょうだいで救うのは誤りであって、その業界は整理しかありません。人手不足局面と言っても、赤字業界を整理すれば、人手は供給されるのですから。後、少子化要因業界も値上げで救うのは厳しいでしょう。教育費は上げようと思えば上げられるかもしれませんが、少子化が加速するだけの話です。大都市の成長と言い、新興国の成長と言い、かつての高度成長と言い、市場の単純拡張はやはり正義な訳です(本社を東京において楽に儲けることに慣れると(インフレ脳を維持すると)、「デフレ下の」日本で儲ける勘が鈍りそうですが)(日本の方が寡占である業界はプライシングが地方の実情に合っているのか考えてもいいのかもしれませんね)。何より少子化を放置すると、日本は消滅してしまいますから。眠った資金を動かそうとインフレを目指すのに少子化も無いもんです。欧米も少子化傾向ですが、日本ほど急激な少子化の国はありません。少子化は結構お金の問題(低所得者が未婚を選択し、少子化になる)なので、やはり教育費等は抑える方向に動いた方がいいんだろうと思います。人が集まっているなら、人手不足ではありません(給与の高い公務員天国にすると日本が滅びます)(官僚とか自衛隊員とか見合った給与を貰っていない公務員もいるとは思いますが)。過重労働の問題は労働時間を減らすことでも解決します(汗をかけばいいというものではありません)。企業は供給を適切に絞れますし、儲けたら賃金を上げることも可能です。今、物価が上がっても賃金が上がってないのは、コストプッシュインフレであるからではありますが、儲けを是とする文化が薄いから、成長の見通しが立っていないからでもあります。その辺をどうにかすれば、(適切に供給を絞りながらであれば)少子化環境でも成長、賃上げし得ると思います。高齢者に関わる業界では、金融資産を持っている人相手ですから、適切なプライシングをするしかないでしょう。一方で生活保護の高齢者もいると思われ、最低限度の生活しかないはずです。高齢者世帯間の所得格差は大きく、平等という訳にはいかないはずです(矛盾するようですが、命の問題なので、皆保険は賛成です)。最低賃金上げなんかも、需要を増やし、賃上げに繋げ、生産性の低い企業をどうにかして供給を絞る意味で重要です。初任給上げ・職務給・緩やかな賃金上昇・同一賃金同一労働も正しいと思いますが、ここでは端折ります。兎に角、日本経済の再浮上の鍵は賃上げ主体の企業が握っています。供給面(サプライサイド)の改革が問題の本丸です。トップの判断が重要ですから、専門の経営者を増やすとかも課題かもしれませんね(論功行賞でポストを与える「武士の経済」は機能しないでしょう。ついでに「清貧を旨とする経済」もアウトです。勿論論功行賞が必要ないというのではなく、社員が皆社長を目指すこれまでの年功序列終身雇用型がアウトであって、節約してはいけないのではなく、お金持ちの守銭奴が消費も(その先に消費がある)投資もしないと経済が回らないと言っています)。
では需要面から見た日本経済はどうでしょうか?日本は需給ギャップがあって、供給過剰だから物価が上がりません(今、上がっているのは円安等でコストが上がっているからだと見られます)。では需要を上げればいいのか?そうではないでしょう。既に日本は長年歳出が歳入を上回っている状態で、これ以上バランスを崩す訳にはいきませんから。問題の本質は需要過少ではなく、供給過剰と見るべきです(だから値上げが上手くいきません)(長年日本では供給サイドが保護されてゾンビ企業が生き残ってきたんですね。これを供給重視と言いません)(保護を止めたら倒産は増えるでしょうが、人手不足局面なので、失業率は上がらないと計算できます)。具体的には減税でお金をバラ撒いたとします。供給に従って、需要が増えるでしょうか。食品に例えると2倍食べるかということです。あるいは2倍の値段になるかということですが、お金が増えても欲しいものが無ければ、お金を貯めるだけではないでしょうか。貯蓄に向かって、国債が増えるという何時ものパターンです。そしてまた撒く。あるいは減税しますが、減税分ほどは増収しないでしょう。実際に消費税が上がって増収になっています。これで更に収支バランスが悪化します。国債残高世界一で金利上昇局面なのに。(金利を上げて金利差を縮小する)円高誘導しても駄目です。モノが安くなっても供給過剰でモノは買われず、輸入企業が賃上げせず、わざと赤字にして法人税を払わないからです(将来儲ける展望が無いからに他なりません)。日本は内需国ですが、輸入企業は儲かったら税を払ってくれるみたいです。わざと赤字にするのが難しいからかもしれませんし、海外は少子化で苦しんでなく、展望があるからかもしれません。少子高齢化に苦しむ内需企業の問題を解決せず、お金を撒いてもしょうがない訳です。国が儲ける必要はありませんが、倒産はしないようにする必要があります。石油も出ず無税国家は無く、インフレに苦しむ国は途上国に多いです。供給面の問題の改革を先送りするため、需要を増やせばいいという考えは誤りなのであって、アメリカの高圧経済に倣おうという考え方が最近はあるようですが、需要過少の現状であっても、国は既にバラ撒いている(圧力をかけている)状態ですから、これ以上の収支バランスの悪化は問題だと思います(ただし税収は上がっています)。収支バランスを悪化させて、収支バランスを改善するのような俗論がれいわとかあるようですが、妄想であり成り立たないと考えられます(本人達が自慢げに言う参院のシミュレーションで政府の歳入の3分の1(消費税)を吹き飛ばすテロの結果、所得税収の上昇はショボイという結果が明らかになっています)(たかだか1割ものを安くしたところで、倍ものを買ったりはしないんですね)。また減税でお金をバラ撒く話に戻ると、モノが買われても需要は増えないかもしれません。値下げ競争が激しくなる可能性があるからです。安定した収入が期待できないと、支出は増えない訳で、企業の展望が無いことが問題の根本というところに戻ります。日本ほど急激な少子化を野放しにしている(移民も受け入れない)先進国は存在しない訳で、率直に言って市場が縮小し、企業が展望を描けていません。成功したアベノミクスでも成長戦略が弱点でしたし、少子化対策には手を出していません。
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