観測にまつわる問題

政治ブログ。政策中心。「保険」「相続」「医者の給与」「国民年金」を考察する予定。

瀬取り対策と北朝鮮漂流船の関連性の一考察

2018-05-20 08:56:56 | 政策関連メモ
北朝鮮って陸の孤島みたいになっているので、関係各国が港や空港・国境でちゃんと検査したら違法な輸出って商売にならなくなるんですよね。瀬取りという手法は覚せい剤取引でも使われるとか。覚せい剤製造国とも言われる北朝鮮(国がやれば摘発される恐れがありません)からの小船が要注意でしょう。「漂流漁船」が最近増えたのは瀬取り対策が始まって、ダブついた覚せい剤を運び込む従来のルートが遮断されたからなのかもしれません。難破等で貴重なブツが失われるリスクがあっても、他に手段がないのであれば仕方がないところです。見つかりそうになったら覚せい剤を海洋投棄して誤魔化すことも可能でしょう。引渡し先は従来と同じところに存在します。小船で運ぶ価値があるのは少量で高価なもの。小船を使う価値は見つかりにくいことです。工作員運搬もないとは言えませんが、日本に送り込む明快な目標が判然とせず、小船では貴重な工作員を遭難・摘発で失うリスクが大きいと考えられます。覚せい剤を運び終われば、例えば不法滞在で捕まり強制送還してもらいます。この辺の仕事に優秀な工作員を使う必要もないと考えられます。北朝鮮も多大なコストを支払って養成した工作員を使い捨てる訳にもいかないでしょう。優秀な工作員を送り込む時はかつてのフル装備工作船を使う可能性の方が高いと考えられます。

覚せい剤使用が多い国は日本とフィリピンらしいですね。この2ヶ国は特に怪しい小船に要注意かもしれません。フィリピンも日本と同じ海洋国家・島嶼国家ですし、瀬取り対策に加わってみるのがいいのでは。

瀬取り対策や「漂着船」対策が進めば(日本やフィリピンへの輸出が無くなれば)、ターゲットは韓国・中国・ロシアに移るかもしれません。38度線は中々越えないでしょうが、韓国では最近瀬取りに協力した船があったというニュースがありました。中国政府が何処まで信用できるか分かりませんが、人民解放軍と北朝鮮の繋がりも指摘されます。北朝鮮は脱北者は許さないでしょうが、北朝鮮軍自身が越境取引に関わる可能性もないとは言えません(中国を必ずしも信用しない北朝鮮的にはリスクがありそうですが)。基本的には鴨緑江があるので、北朝鮮と中国の取引はチェックできるはずです(朝鮮族の最大のコミュニティもあり鴨緑江が途切れている吉林省との間の陸路は渤海や鴨緑江の瀬取り対策・「漂着船」対策・小船対策と共に特に重要と考えられます)。極東ロシアは市場としては小さいですが、シベリア鉄道の検査がザルだったら拡散の大きな危険性はあるのではないでしょうか。

北朝鮮が非核化でグズグズしているということは、まだまだ制裁の実効性があがっていないのかもしれません。北朝鮮も国を衰退させたくないでしょうし、悪事がバレたら困るはずです。