観測にまつわる問題

政治ブログ。政策中心。「保険」「相続」「医者の給与」「国民年金」を考察する予定。

船中八策と各党の評価

2012-02-19 22:36:46 | 日記
「維新八策」に揺れる永田町 切り捨ても出来ず…「踏み絵戦略だ」(MSN産経ニュース 2012.2.17 00:36)

あまりまだ固まっていないと思うが、MSN産経の(船中八策の各党評価)がちょっと面白かったので、ざっと見てみる。

まず大都市制度が民主・自民・公明・みんなそれぞれ賛成になっている。橋下市長のこれまでの主張を考えると、都構想のような制度を各大都市でするということだと思うが、これに全て賛成というのは些か奇異にも映る。いずれにせよ、大阪都構想のような制度にチャレンジする(明らかな二重行政の解消/大きい都市は大きく/身近な部分の分権など)ことはいいことだと思う。衆議院選公約で言及するのも大阪都構想が本気であることの表れと受け止めたい。

首相公選制の賛成はみんなの党のみ。これは首相のリーダーシップ強化を目指したものかと思うが、首相公選制(ウィキペディア)はイスラエルで「失敗」したという経緯があるため、慎重に制度設計を考えなければならないだろう。首相交代が相次ぐ日本では、こうした制度論になること自体はいいことだと思う。ガラッと変えてしまうと何が起こるか分らないという懸念はあるものの、任期制みたいにして、何年かに1回リーダーを選んで後は政策に専念してもらうのも一つの手ではないか。元首に関しては、橋下氏の言う(MSN産経ニュース)ように、天皇陛下が元首で問題はないはずだ。

地方交付税廃止もみんなの党のみ。地方の自立という理念自体は正しいと思うが、現実的に考えて、大都市が強くなり過ぎるという懸念があり、難しいのではないか。

掛け捨て型年金制度は思い切った提案。各党反対、みんなの党も賛成とまではいかないようだ。お金持ちの年金受取りはなくていいということらしい。難しいものがありそうだが、現役世代が年金を支えるという現行システムが続かないのは明らかだ。改革が必要であることは間違いない。

資産課税も同上。脱デフレの政策と思う。

次の消費税増税は逆に民主・自民・公明が賛成(国会で議論してほしい)で、みんなの党が反対(他の部分はよく似ているが、肝心のところが違うようにも見える)。社会保障費の自然増が大きいため、増税は必須(しないと破綻して、結局負担が大きくなる)かと思う。

TPPは民主・みんなが賛成で、自民・公明が慎重姿勢。

参院廃止が民主・自民・公明が反対で、みんなが賛成。自分はこれまで何度も述べてきたが、参院の権限は強すぎると思う。二院制のまま、参院の権限を弱めるのがベストかと思うが、一院制の検討もあっていいだろう。ねじれがあると毎年荒れ、ないと一院制と大差ないようにも思える。憲法改正のハードルは高いが、議論の活性化に期待したい。

憲法改正の必要性はあまりにも明らかと思うが、今も中々進んでいない。期待するところもあるが、参議院廃止を唱えて、憲法改正(衆参で3分の2の賛成)は中々難しいものはありそうだ。そこは橋下流で突破するつもりなのだろう。