「橋本」を出るともちろん単線になり、ここから50パーミル(走行距離1000メートルで高低差50メートル)の急勾配や半径100m以下の急カーブが連続する区間が続き、制限速度も33km/hとなっている。
そのため、ここで使用されている車両の長さは17mと一般のそれより短い。 また、「橋本」と「紀伊神谷」間には、トンネルが20箇所あり、変化に非常に富んだ路線と言える。
目的の「紀伊神谷」は、終点の「極楽寺」の一つ手前の駅である。 もちろん、「紀伊神谷」で降りたのは私だけだったが、高野山に向かう観光客からは、何でこんな駅で降りるのだろうか? という視線を感じた。
乗って来た電車が出発し、トンネルに消えると、川の流れの音だけが聞こえる空間が広がった。
SNS全盛の時代に、こんなノートが残っているのは非常に嬉しい。 青春時代を思い出した。
まさに「秘境駅」の醍醐味である。 駅舎は、予想以上に立派な造りではあるが、周囲の木々に囲まれている姿には、心休まる風情がある。
周囲には、何にもなく、一番近い集落も離れており、もしかしたら乗降客の多くは私のような人かもしれない。
「学文路」 ちょっと話題になりそうな駅名である。
周囲に人の気配を全く感じることのない時間を楽しみ、上り電車で「橋本」まで戻り、ここからは、座席指定の特急「こうや」でなんばに戻った。
私の乗った車両は私一人であった。
From Face Book: A secluded train station, Kii-kamiya (2)
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