愛媛の伝承文化

大本敬久。民俗学・日本文化論。災害史・災害伝承。地域と文化、人間と社会。愛媛、四国を出発点に考えています。

産土(うぶすな)

2012年09月03日 | 人生儀礼
伊予郡松前町徳丸にある高忍日売神社の境内。

「産土(うぶすな) 
 心願ある者はここの砂、
 または円満石をお守とするとよい。
 心願成就した時は、倍量にして返すこと」

このように看板に書かれている。

この神社、特にお産のご利益があることで有名。

看板にあるように「うぶすな」。

実際の砂を「うぶすな」と呼ぶ事例は、結構珍しいのかもしれない。

通常、「うぶすな」といえば、郷里の社のこと。

お産にまつわる砂を「うぶすな」と呼ぶことは、

瀬川清子的、もしくは谷川健一的だと思った次第。

※民俗学の大先達を「的」と表現してすいません。

産まれること、そこで育つこと、そしてそこの社。

これが「うぶすな」で繋がっていることに、

命と社と神の繋がりを感じる。




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