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愛媛の伝承文化

大本敬久。民俗学・日本文化論。災害史・災害伝承。地域と文化、人間と社会。愛媛、四国を出発点に考えています。

身近な巨樹・巨木

2009年09月01日 | 自然と文化
宇和町の下松葉の春日神社境内にあるタブノキ。地表から1.3メートルの高さで幹の太さを計測すると、5m96cmだった。ここは私の通勤途中にあるので、以前から太さが気になっていたが、計測してスッキリ。6mに届かなかったのは残念だが、全国のタブの樹齢と幹周を眺めてみると、6mだと樹齢300~400年らしい。宇和町内、巨樹・巨木を一通り巡って写真を撮ってみたが、里山や奥深い山中ではなく、集落に隣接する、もしくは集落内にある神社・寺院に多い。巨樹・巨木を伐ることなく、今に伝えているこの事実は、純粋な「自然」ではなく、「文化(人間の営みの産物)」なのかもしれないとも思った。

芭蕉2

2008年07月07日 | 自然と文化
この芭蕉の葉っぱ。葉っぱではなく、茎からは繊維がとれる。沖縄の芭蕉布は有名だが、かつては南予各地でも芭蕉から糸をとっていたらしい。葉を取って茎を撮影しようかと思ったが、自生ではなく、地元の人がお盆に使うものなので、あきらめた。いずれ、芭蕉の茎から繊維をとってみたい思いに駆られる。

芭蕉1

2008年07月07日 | 自然と文化
南予地方の山間部では芭蕉が自生しているのをよく見かける。正確に言うと、自生ではなく、ある目的で使用するため植えられたもの。使用目的は、お盆の精霊棚。棚に敷いて、それを「仏さまの青畳」だという。確かに、寺院の近くに多いし、この写真は、城川町田穂の大池のそば。この脇には、城川の有名な年中行事「実盛送り」の実盛人形を最初に安置する石仏がある。バナナに似ているが、バナナの実はならない。しかし、小さいバナナのような形の実が成るが、八幡浜の山間地で聞いた話では、実際、食べたらまずかった、ということだ。

明石寺のケヤキ

2008年05月27日 | 自然と文化

坪ヶ谷新四国をまわっていて、42番から43番の間に、

明石寺がある。これぞ本四国の霊場。

ここに地蔵堂があり、その後ろに、大きなケヤキがそびえたつ。

地蔵堂の地蔵は延命地蔵。地蔵を拝むと、背後の巨樹も拝むことになる。

地蔵の延命利益と巨樹の生命力が合わさったように感じる。

笠置峠のモロイ岩

2008年05月26日 | 自然と文化

3月下旬に、岩木地区の方々と笠置峠を宇和町岩木側から散策。

その峠道から少し離れたところに「モロイ岩」という大きな岩があり、

その上に登ることができました。

石城公民館で年配の方に話を聞くと、昔はよく遊びに行って

登っていたとのこと。

ただ、岩の向こうは絶壁で、危険。子どもだけで遊ぶ場所ではなく、

私も足が震えました・・・。

梅の収穫第二段

2008年05月19日 | 自然と文化
今朝は早起き。外の天気を見ると、台風の影響だろうか、風が強い。

でも雨はまだ降っていない。娘の小学校は今日が遠足だったが、

延期になったとのこと。

強風が明日まで続くということで、雨が降り出す前に、裏山に行って

梅の実の収穫。朝7時から1時間程度かかりましたが、

先日の自宅庭の梅の3倍は収穫できました。




竹に虎の瓦

2008年05月18日 | 自然と文化
八幡浜市保内町の神社の瓦をもう一つ紹介。
「竹に虎」。虎の吼える様子が「猛虎」のようで迫力がある。
「竹に虎」といえば、唐獅子に牡丹、梅に鶯、紅葉に鹿などと同じで
関係の深い植物と動物を組み合わせた縁物で、昔から様々な図柄として
使われている。

竹と虎が描かれている図柄といえば、法隆寺・玉虫厨子の「捨身飼虎図」。
シャカの過去世である薩捶(サッタ)太子が、飢えた虎に我が身を与えよう
として、崖の上から飛び降りる場面が描かれている。

その虎の周りは竹林が表現されていて、まさに「竹に虎」。
ただし、これは後世の着物の柄や家紋など縁物での図柄とは
分けて考えた方が良い。後世の「竹に虎」には捨身の思想は含まれない。

ちなみに、この「捨身飼虎」は、根拠となる経典が存在する。
それは『金光明最勝王経』である。
この経典は、日本書紀・続日本紀にも頻繁に登場する。
「金光明経」とか「最勝王経」と略されて出てくることも多いが、
この経典の巻第十が「捨身品第二十六」。
ここに「捨身飼虎」の話が具体的に説かれている。

保内の社叢3

2008年05月18日 | 自然と文化
三島神社の社叢には、スギが一番多くて、クスノキもありました。

あと素晴らしいと思ったのが、この写真。ケヤキです。

一瞬、もし、これを加工すれば、

どれくらいの大きさの板がとれるんだろう?と、

鎮守の森で不敬なことも考えてしまいました。

梅の収穫

2008年05月14日 | 自然と文化
今朝、庭を眺めると、結構な数、梅の実が落下していた。
昨晩の強風・雨の影響だろうが、実も太っているようなので、
夕方に収穫をすることを決心。

例年であれば、5月下旬の収穫。いつもより10日は早い。
梅の木に登り、一通り収穫完了。とりあえず、自宅の梅は確保。
あと、2本、裏山に梅の木があるが、それも近いうちに収穫の予定。

梅といえば、万葉集に桜よりも数多く詠まれている花であり、
日本人に親しまれているが、梅に関する民俗というと、
すぐに想起できるものがない。
秋に収穫できる柿なら、「柿の民俗」と題してまとめることが
できるほど、俗信や渋に関すること等、題材は多い。
「松竹梅」の「松」、「竹」と比較しても、「梅」に関する
文化伝承は少ないように思える。
こはいかに?

竹の繁殖力

2008年04月30日 | 自然と文化
去年の5月末に撮影した写真。
場所は私の家の裏山。
竹が繁殖しているがわかるかと思う。
(手前に見えるのはJR四国のアンパンマン列車。)
30年前の同じ場所の写真を見てみると、
そこは竹ではなく、畑だった。
毎年、竹の占有面積が広がっている。
今日も、職場からの帰り道、
道端に、モウソウチクの竹の子が
50センチ近く伸びていた。
すかさず、処理をしたが、
ほっておくと、すぐに伸びてしまう。
雑草よりも、竹の繁殖力の凄まじさを
この時期は実感する。
というわけで、このブログのデザインも
当分、竹でいきます。