晏次郎のぐうたら日記

偶にする星見(重星観賞)や鳥撮関連などの気紛れ思いつき日記
  開設 2006年12月

冬から春、そして夏へ

2020年05月01日 21時12分59秒 | 天文ネタ

今宵も出撃か?と思っていたが、どうも雲がヤバそうで中止。 今月最初の星見を記事にと思っていたが、先日までの星見記録を更新記事にすることにした。 先ず先月26日FC50モドキ+K型架台にて18時30分から19時迄、細い金星シリウスカストルを観る。この鏡筒では60倍位迄が最高に観え方で、Or5㎜使用での84倍になると鮮明さがショボくなり始めるが、チョイ見では及第点を挙げられるだろう。 

次は余りにも理不尽と思えた28日のことであるが、天気予報では夜は曇りと云っていたが素晴らしく晴れ上がって、これならばと22時頃に星見へとドームへ向かう。自宅から50メートル程の距離だが、その移動時も素晴らしい空で、若干西空低いところに雲が有ったが、此れは拾いものの天気と嬉々としながらドームを開け、鏡筒もPENTAX105からμ180C載せ換えパソコンの電源を入れ望遠鏡と接続し終わったところで、空を見上げると先程までの星空は何処へやらで、空の大半が雲に覆われてしまっていた。情けない中で、何とか見えているおとめ座スピカを導入、そして次にこと座ベガ、強引に肉眼では見えて居ないがWWを導入・・・エッ分離出来ない とここで全天皆曇となり家に引き上げるが、家を出て30分も経っていなかった。当に徒労である。

さて、今回のタイトルにある星見をしたのは理不尽な星見となった翌日の29日のことである。当地では毎度のことながらの強風の吹き荒れる一日であったが、夜の星見の際にも些か弱くは為っていたが可成り身体に堪える浸み込むような風が吹いていた。昨夜は家に戻ってから間も無く雨が降り、可成りの量がこの日の午前中まで降っていたため、湿り気を帯びている風と潤んだ様な空模様で期待はしていなかったが、やはり其れ程良い気流状態では無かった。この時期のμ‐180Cを使うには一寸厳しいものとは思ったが、昨日載せ換えたばかりなので、此れで行こうと決める。

その時の模様だが、随分と暗く星も観えないくらいだが、絞りを可成り絞って撮影した為にこんな感じになっているが、水蒸気の多い空では有ったが、満天の星空であった。21時30分から23時30分までのこの時期としては2時間と云う私にしては長時間観望で有る。

先ず、月を入れるが、西空低い所為もあるが、楽しい観え方ではない。直ぐにふたご座38番星、カストルを観て、次のδ星κ星は分離出来ず。鏡筒の温度順応も出来ておらず、並み以下の気流状態なので当然だろう。少しでも条件の良い場所と云うことで、天頂付近の山猫座38番星を入れるが美しい重星である。尚、この夜の条件では厳し目の重星は無理と判断し、十分に離隔の離れた綺麗な重星に絞ることにした。 しし座54番星はこの星座を代表する美しい重星で、有名なγ星アルギエバも続けて観たが、甲乙つけ難い両者である。

次はかに座に移りι星ζ星φ2星を観るが、以前にも書いているが、この3星はどれも超一級の重星で何時観ても何度観ても素晴らしい。この星座ではM67M44プレセペの二つの散開星団を序に観た。(100倍の倍率での観望なので美しい訳がない)さて、南の空に転じてカラス座δ星、そして三重星で綺麗なΣ1604を観る。おとめ座に向け、θ星γ星ポリマを観る。これ等も見応えのある重星である。 ふと南東の空を観るとさそり座の頭部が見えている。ここまで、冬空の星座から春の星座と来ては夏もだろうと云う事で、さそり座β星(久しぶりに観るが素晴らしい)ν星ξ星この2星は面白い重星で何時観ても楽しい。最後にアンタレスも観たが、全然歯が立たずであった。これで、お開きとしたが、後半一時間位は鏡筒も順応出来、気流も落ち着き始めて先ず先ずの状態5~6/10となったが、終始、100倍を得ることの出来るPENTAX XL21NikonNAV 14の150倍のみでの観望となった。(これ以上の倍率は無理であった)

全天でも見応えのある重星は、私個人での感想から云って、80前後だろうと思っている。今回はそのうちの五分の一か六分の一を観たのだが、これ等は私お薦めの重星でもある。現在、コロナ禍で大変だろうと思うが、少々条件の良くない街中であっても重星観望は出来るので、このGWは家の庭やベランダで重星散策は如何だろうか?

 

 

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