晏次郎のぐうたら日記

偶にする星見(重星観賞)や鳥撮関連などの気紛れ思いつき日記
  開設 2006年12月

満ち足りし

2009年03月06日 21時22分43秒 | 天文ネタ

0935nishimura 先日、『遊馬製作所スコープライフ』にシャフト加工のお礼と、このブログアドレスを添付してメールを御出ししたところ、遊馬さまより拙ブログを〔四方山話〕にてご紹介して下さるとの丁寧なメールを頂いた。天文復帰時よりず~と愛読していたサイトなだけに、身震いする程うれしく又、非常に恐縮では有ったが喜んでお願いをした。そして、返信した翌日(昨日)に〔四方山話〕にて掲載。 いや~驚きました。半日で450を超えるアクセス数。勿論、我がブログ始まって以来の数値です。(此れまでの最高は200位です) これは、如何に(四方山話)への来訪者が多いかという裏付でしょう。 超多忙な日々の中で欠かすことの無い更新、そして、遊馬さまの人間味溢れる一流の職人のみが語る文章が多くの読者を惹きつけて止まないものと思います。 ご健康に留意され、今後、益々のご活躍を御祈念する次第で有ります。

さて、前夜の星見が終わってから一寸夜更かしをし風邪を引いてしまったのだが、ある掲示板で紹介を受けた20㎝向け重星のことも有り、21時少し前より西村製20㎝F9ニュートンJP(ピラー仕様)に載せてセットした。透明度は低く月明かりも有って微光星は見えないが重星観望にはヘイチャラである。又、ブログのことも有り結構気分も乗っていた。 

21時15分よりシリウスから始める。光芒も落ち着きが有り星像の収縮も穏やかだ。しかし、全く見えない。ジフラクションリングが如何のこうのと云ったレベルでは無いが、見えても良さそうな雰囲気は感じる。そんな状態で10分程も見ていたが、見続けていると見えなくとも良いものが必ず見えてくる。こう云う場合は即中止。シーイングには波が有り、辛抱するのも一つの方法だが、先ず、 始めの数分間で見えなければ見ないほうが良いものだ。例え見続けているうちに本物の伴星が見えたとしても、決して確証には至らないから。但し、逆の場合(始め見えて中途より見えなくなるケース)は見続ける価値は有り、再度見えた時には確信に近づく。

そう云う分けで、シリウスは諦めて土星に向ける。美しいとは云えないが、何の苦も無く表面模様が眼に飛び込んでくる。先日、TOA130で見た土星像より顕かに情報量の違いを感じた。 気を良くして、先の紹介されたおおぐま座OΣ235に鏡筒を向ける。口径20㎝での対象として中々手強い重星とのこと。導入は180倍で捕らえたのだが、即、重星と認識出来る。その後、300倍、360倍でも確認をする。300倍での見え方が一番見易く、伴星は青味がかった弱い芯(淡い)を感じ少しボーっとした見え方である。見始めて10分程経過してから風が強くなり視野が揺れ動き伴星も見えなくなった。見るタイミングが良かったようだ。この重星は5,8-7,1 角距離は0.79 位置角19.4度となっている。

0935nishimurabubun 次に月面へと鏡筒を向ける。覗いた瞬間、素晴らしい!の一言で息を呑む程であった。この月面に関しては、あれ程凄いと思っていたTOA130が翳んでしまうほど。先ず、ギッシリと詰まった豊富な情報が滑らかな諧調を以って見せてくれる。 久し振りに使う20㎝で有ったが、恐るべし!長焦点ニュートン、これぞ底力為りと思い知らされるに充分の夜であった。

画像1枚目はシリウスを狙う図。2枚目は純正のファインダーは重量が有り、最近のアメリカンサイズアイピース使用では頭が重くバランスが悪いのでビクセン製3㎝ファインダーに交換したもの。(少し改善されたようだ)

この夜は風が結構吹いており、撤収する23時には強風といってよい状況であった。しかし、シーイングは意外と良く満足度は高かった。