TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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トヨタの自戒-日経ビジネス2009.4.6から-

2009-04-04 19:21:36 | 経営全般
今週の日経ビジネスは、「トヨタの自戒」という特集です。3つの特集記事が書かれていますが、内容は外部環境の話ではなく、足元を見つめ直し再建に取り組むトヨタの姿です。

 まず、「凋落の象徴は今」ということで大型車の生産基地テキサス工場の取り組みが記載されています。内容は、テキサス工場でのカイゼンの取り組みです。急拡大の歪みでトヨタのモノ作りの訓練を教え込む時間ができなかったテキサス工場は、仕事がなくかった今従業員訓練を実施しています。

 トヨタには従業員レベルを5つに分類しています。
1 他人に仕事を教えられる
2 仕事をカンゼンできる
3 1人で仕事ができる
4 講習をうけた
5 基本講習技能を受けていない

 テキサス工場は講習すら受けていない従業員が7割いました。そして、昨年後半の景気後退で集中的に人材教育を実施、今年3月時点で半数が「カンゼンができる」という高レベルに到達しています。

 この特集記事どうりだったら、人を人材として考えている企業だとトヨタは言えるのではないでしょうか。

 次に、「レクサスが映す迷走」という記事が特集されています。新しい取組として「レクサス」の旧モデルの継続のことが特集されています。レクサス自体も消費者志向の車種であるか疑問ですが、「作れば売れる」状態に慢心したまでは言えないかもしれませんが、ヴィッツの10,000人アンケートなどの新しい取組が掲載されています。

 最後に、「活路は常識の外」という記事が特集されています。この記事では「露天販売」という販売方法が記載されています。
 自動車販売はかつては訪問販売でした。それが来店販売に移行し営業スタイルになり、さらに露天販売という営業スタイルが生まれています。たとえば複合SC内での催事場での販売です。この露天販売にトヨタが注目しているのは、他社ユーザーからの乗り物客が非常に多いことです。
 
 これからは来客を待つのではなく、お客様の集まる場所にクルマを持っていく売り方も有力になってくるとトヨタは考えています。

 「なぜを5回繰り返せ」がトヨタにはあります。現状を徹底的に疑うことで自己革新をし続けてきたトヨタがまた進化しようとしています。

 トヨタの復活は連なる関連企業の命運を握っています。裾野の広く深い自動車産業にとってはトヨタの復活はぜひとも必要なことだと私は思います。
 


コンビニも価格競争に突入

2009-04-04 09:56:13 | 経営全般
 大手コンビニエンスストアが価格競争に突入しています。

 セブンイレブンジャパンは4月14日から歯ブラシなどの日用品31品目を15%の値下げをします。ローソンは従来の半額の105円の総菜を販売します。ファミリーマートはおにぎりの一部商品を値下げします。サークルKサンクスは今販売している弁当より2割安い380円の低価格弁当を販売します。コンビニではないですが、西友は298円弁当を3日から販売しています。
 
 小売ではないですが、サービス業の料金も下がっています。たとえば、地元群馬県の太田ナウリゾートホテルは6日から7月末まで30室限定で宿泊料金を約33%値引きます。

 昨年は、小麦などの食料品原材料の値上げで値上げラッシュでしたが、今の値下げラッシュを考えると昨年のことが隔世の間があるようにも思えます。

 不景気となった今は消費者の消費意欲は価格訴求しかないように思えます。しかし、収入の減少している私たちのサイフの紐はそう簡単に開きません。

 インドのタタ・モーターズは小型車「ナノ」を10万ルピー(約19万円)でいよいよ販売するようです。

 価格競争になったら、グローバリゼーションの潮流のなかで勝ち残っていけるのは、安全性、機能性などの価格訴求でないもので勝負しなくてはならないのではないでしょうか。 

 価格訴求のみでない、長期視点に立つ経営戦略が今ほど企業に求められている時はないように私は思います。