TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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群馬県の好調な工業立地に思う

2007-10-29 19:10:08 | 地域産業
 全国トップクラスの高水準が続く群馬県の工業立地の記事が地元「上毛新聞」の掲載されていたことに思うところを書きます。

今日の上毛新聞に、群馬県の好調な工業立地の記事が掲載されていました。10月4日にも「工業立地の動向」のことを私見も踏まえて書きましたが、今回もまた工業立地について書きます。
 今日の新聞記事では、県内(群馬県)で工業立地件数の6割が大田・館林と前橋・伊勢崎地区に集中していると書かれています。理由として、①大消費地の首都圏に近く、水源県として良質な水を確保できる、②災害リスクが少ない、③伊勢崎-大田インター間の開通が来春に迫る北関東道が魅力の3点が上げられています。前にも書きましたが、平成18年のデータでは工業立地件数では群馬県は全国2位(111件)、立地面積では全国3位(124ha)でした。立地条件に恵まれた県といえるのでしょう。

 記事では、18年の111件のうち、県企業局の工業団地は30件(27%)、面積で76haで61%を占めたと記載されています。県工業団地の在庫も平成16年に111ha、平成17年94ha、平成18年39haと減少しています。10月26日現在の在庫35haについてもかなりの引き合いがあるようです。県は新規開発に着手するようです。

 私の住む伊勢崎市の三和工業団地も平成11年12月から分譲を開始しました。しかし、㈱三共と㈱オリンピアの2社に分譲したのみで大半の土地が未分譲の状況が続きました。平成12、13、14年と不況が続いたことも影響していたと思います。平成16年からは分譲価格を下げ、土地区画も細かくして分譲しやすくしたこともあり、平成16年以降は次々に進出企業が決まっているようです。現在は、3,3Haと6.5haの2ヶ所を残すのみになっているようです。新聞にも値下げ効果も記載されていますが、それも大きな要因であったと思います。

 私は、今年度の伊勢崎21市民会議「産業振興ビジョン」に参加してします。新規の工業団地造成の必要性の話題も出ています。しかし、今後の生活環境を考えた場合は、農工商のバランスのとれた振興が求められているのではないかという意見も出ています。バランスのとれた振興に私は同感です。農業自給率が38%になってしまった日本の状況を思うと、農地をつぶして工業団地にしてしまうのも考えものだと思うのです。なにか将来取り返しのつかないことになってしまうように思いmす。

 産業振興策として、なんでもかんでも進出してくれる企業があればOKというもではないと思います。将来ほんとうの豊かな生活を創造する基盤となる企業を育成、誘致していく戦略が必要ではないでしょうか。それは環境関連や食関連、製造のコア部分などが考えられるのではないでしょうか。

http://www.pref.gunma.jp/cts/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=29148
↑ 群馬県工業立地情報HPです。