TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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みどり市が「みどり市ブランド」として地元27商品を認証する

2007-10-16 23:50:34 | 地域産業
 地元群馬県のみどり市の「みどり市ブランド」に思うことを書きます。
 
 みどり市が地域資源を活用した独自ブランドを形成していくために、市内企業の27商品を「みどり市ブランド」と認定したと16日の上毛新聞に書かれていました。同市広域調整室は「新しい市なので市民でも知らない商品がある。良い物が地元にあると知ってもらい、市外にもアピールしていきたい」と発言しており、市ホームページや広報、イベントなどで積極的のPRしていきたいとしています。商品には新たに作成した認証マークを張ったり、のぼり旗を立ててPRしていくようです。新聞には認証マークと認証商品と販売会社が載っていました。そのなかで私が知っているのは、手振りうどん(星野物産)と赤城山(近藤酒造)の2品でした。名前から判断して他の25品目は食品であるようです。

 みどり市は、平成18年3月27日に笠懸町、大間々町、勢多東村が合併してできた群馬県で12番目の市です。人口は53,000人です。旧勢多東村は星野富弘美術館で有名な地区です。旧大間々町と旧勢多東村の間には桐生市黒保根地区(旧黒保根村)があり、実質飛地となっている市です。

 私は、平成6,7年と旧大間々町の商工会が実施していた街おこしに仕事でかかかかわったことがあるので、この記事に興味を持ちました。その時の街おこしは「うどんによる街おこし」というテーマを掲げたものでした。うどんがよく昔からく食べられていて、自宅で手打ちをしてうどんを作ることもあたりまえのことだったという地域性を生かして街おこしをしようとするものでした。活動としては、年2回のイベント「うどん打ちコンテスト」を行いました。その時に、手打ちの指導をしてくれたのが、地元企業の星野物産でした。イベントの企画、実施していたのは、地元の商業者でした。さくらモールという地元商業者が中心になる郊外型スーパーを作るくらいですから、大間々町の商業者にはパワーがありました。

 さて、今回の「みどり市ブランド」ですが、いくつか思ったことを書きます。まず、新聞の小見出しに「地域資源で新たな特産品育成」と書かれいましたので、私は今注目されている地域ブランドをイメージしてしまいましたが、ちょっとちがうようです。今年の中小企業白書にも、第2部で<テーマ分析>地域とともに成長する中小企業が取り上げられており、地域資源の有効活用に向けた取組が記述されています。地域に存在する特有の経営資源としての特産品や伝統的に継承された製法、自然や歴史史跡などを他地域にうまくアピールすることで、地域外の需要を取り込むことができ、そのための地域資源活用のプロセスが記述されています。
 私は、今回の新聞の小見出し、「地域資源で新たな特産品育成」をそのまま鵜呑みにしてしまったのですが、認証になった27品目を見ると、個々の商品の魅力はあるのでしょうが、中小企業白書に書かれているようなまとまった地域資源としての他地域と差別化できるものがないのです。認証を受けたにはまんじゅう、しょうゆ、酒、バックなどで実際の商品を見ていないのですが、ごく一般的な商品群という印象をもってしまいました。

 みどり市が「みどり市ブランド」を作ったのは、合併した市なので自分が住んでいる旧町村区域外の商品を知らないことがあるので、その商品を知ってもらう意味合いがあるようです。まず第一に、みどり市ブランド」のネーミングを掲げることで、市としても一体感を高めていきたい意図があるように思えます。そして、市が個々の商品をPRすることで、新たな特産品になるような商品が生まれればとの意図があるのではないでしょうか。

http://www.city.midori.gunma.jp/
↑みどり市のホームページです。