TSUNODAの経営・経済つれづれ草

身近な経営に関すること、経済に関することを思うままに

経営戦略とはなにか

2007-10-01 23:20:47 | 経営全般
 今日からブログを始めました。経営・経済に関する思うことをつれづれなるままに記述していきます。

 まず、経営戦略について思うことを書いてみます。

 昨日は、群馬県商工会連合会のセミナーに参加してきました。「創業・経営革新
応援セミナー」でしたが、新事業進出のテーマが主な内容でした。アンゾフの成長ベクトルを企業成長の方向性として講師の話が展開していました。
 納得することがいくつかありましたが、参加者の質問から経営戦略について改めて思ったことがありました。質問は、イトーヨーカ堂とダイエーの経営戦略の違いが企業の明暗を分けたのではないか。質問者はヨーカ堂の利益率を重視した戦略が成功し、ダイエーの売上高重視は失敗したと思うが、講師の先生はどう思うかということでした。
 講師の方の回答は、企業の置かれている状況でどのような経営戦略を取るかが決まるので、ダイエーとヨーカ堂の企業としての明暗が分かれたが、売上重視の戦略が間違っていて、利益率重視が正しいわけではないということでした。
 シェアを獲得するために、売上高重視で経営運営して、圧倒的シェアを獲得したならば利益率が低くても企業としては勝ち残れることもあると述べていました。

 中小企業診断士の勉強を始めたころ(15年前)、「経営戦略」と「戦略経営」と「戦略的経営」の違いはなにかと耳にたこができるくらい講師から何回も質問されたことを思い出しました。
 「経営戦略」と「戦略経営」は同じであり、企業の長期的方針、指針の決定と定義できるとのことだったと記憶しています。一方、「戦略的経営」とは環境変化対応の経営であると記憶しています。
 売上高重視、利益率重視は企業の理念に基づく長期的方針、指針であると思います。方針、指針は企業風土、企業理念から生まれたものであり、企業自らあっさりと捨てることができないものです。
 長期方針、指針は企業のコアですが、企業を取り巻く環境変化に対応していくことが企業が生き残っていくには求められます。時流を見極めていくということなのでしょうか。ダイエーは価格破壊で成長しました。価格訴求で消費者を引き付けて
小売業の売上高日本一の企業になりました。売上高重視だったとも言えます。
 そんなダイエーが消滅したのは、売上高重視の経営が間違っていたのでなく、成熟した消費者が、価格のみの魅力で商品を購入しなくなった環境変化に対応できなかったからではないでしょうか。
 小売業は「環境変化対応業」とはよく言ったものです。