あび卯月☆ぶろぐ

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稲作と湿気と日本人

2006-06-08 23:23:55 | 雑記
田植えの時期になりました。
電車の窓から水の張った田んぼの風景が見えたときなど、
なにやら心が洗われるような気がいたします。

かつて、柳田國男が日本人にとっての幸福は
「米が沢山獲れる事」だと述べました。
これがどういうことかは後で書くとして、
日本人の精神形成に稲作が担った役割は小さくありません。
日本人が「和を以って尊しとなす」のは
稲作という作業が共同作業無しには成立しないからであり、
日本人が土地に異常なこだわりを示すのも
土地との密な関係が要求される水田稲作を営んできたからであります。

六月に入って湿気も高くなってまいりましたが、
この湿気こそ日本人の精神形成の根幹をなしていると思います。
かつて樋口清之さんは「日本文化はカビの文化だ」と述べました。
私もこの意見に深く共感するものです。
まさに日本文化は良きにつけ悪きにつけジメジメしたカビの文化です。
例えば日本人の「ケガレ思想」にしてもこの湿気と関わりがあります。
日本人は死体を嫌う。死はケガレなのであります。
というのも、湿気が多い日本においては死体はすぐに腐敗し、疫病をはじめ様々な病気の原体となります。
そこから、血や死を嫌う「ケガレ思想」が形成されたのです。

教育実習で教材研究をした時も感じたのですが、
地理を学習してことに思うことは
気候こそがその土地に住む人々の精神・思想を造り出すのだということです。
日本の場合、この湿気や四季や雨や台風の多さが日本人の精神を形成しました。

そして、話は元に戻りますが、
今も昔も眼には見えぬ哲学や思想を持たない日本人にとって最大の幸福は
やはり「米が沢山獲れる事」なのであります。

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