富山マネジメント・アカデミー

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軍産型から制度市場型の経済サイクル

2018年03月12日 | Weblog

世界史を巨視的に見ると、軍産型から制度市場型のサイクルがくりかえされる。徳川政権の軍産型から制度による監督された市場経済へのサイクル変化の後をうけ、明治維新は軍産型への起点となった。それが、1945年の敗戦で、典型的な制度や誘導する制度市場型の経済社会に転じた。アメリカでは、自由主義から制度市場型への転換とともに、財政に関しては、軍産型を並走させる混合経済となった。中国は、朝鮮戦争・反右派闘争・文革の流れでは、軍産型の一極体制となった。その破たんをうけて、制度の枠内での市場経済の機能を生み出す方策が、国際通貨基金の理念をうけいれ整備されると同時に、基底に存在する軍産型の石炭・鉄道・重機の相対的な劣化を踏まえた「習近平システム」への移行に成功した。総じて、制度市場型の経済が安定構造をもたらすという経験則への確信に支えられている。さて、北朝鮮は軍産型KMIを基本にしながら、国内には制度市場型の経済KMAが内在する。KMAは、韓国の制度市場経済との潜在的な総合力がある。これは、中国共産党が台湾と和解して、台湾の国際化された制度市場型経済を大陸に呼び込んだ効果とも共通する。

今後、北朝鮮の内部の制度市場型の経済が、韓国内部の制度市場型の経済とのあいだにハングルを媒体とする産業ネットワークを長期間、安定的に外部社会が活用すれば、中国で起きたように、陸軍の役割の変化⇒土木建築業という形の軍経済の国内市場化現象が起こり、他方で、空軍・宇宙戦にむけた高度な電子技術の経済へと転じることになる。その場合には、中国では終身制の国家元首でないために、官僚の派閥闘争という不安定要因を抱え込むが、日本の象徴天皇制の安定度を模して、金日成神話を利用し、反日、反中の民族的な歴史認識による固定化は崩れないとみるべくだろう。日本にとり好ましい朝鮮半島の変化は、限定的であるが、なるべく受け身で、大局観をもって、すなわち世界史思考で対処する段階にきている。森友問題?次元が低すぎる。


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3月11日(日)のつぶやき

2018年03月12日 | Weblog

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