人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

東京春祭オペラ R.シュトラウス「エレクトラ」を聴く ~ セバスティアン・ヴァイグレ ✕ エレーナ・パンクラトヴァ ✕ 藤村実穂子 ✕ ルネ・パーペ ✕ シュテファン・リューガマー ✕ 読売日響

2024年04月19日 00時02分30秒 | 日記

19日(金)。わが家に来てから今日で3384日目を迎え、NHKから国民を守る党の党首・立花孝志氏が8日までにXを更新、16日に告示された衆院東京15区補選で同党から立候補した福永活也弁護士の選挙ポスターを公開したが、ポスターには「自民党政策を推薦します」と書かれていた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     要するに自民党にすり寄って与党に入りたいんだろうが  世の中そんなに甘くない

 

         

 

昨日、夕食に「鶏むね肉焼き」「生野菜とアボカドのサラダ」「大根の味噌汁」を作りました 「鶏むね肉焼き」は初挑戦です 一見焦げているように見えますが、しっかり焦げてます でも味は上々でした

 

     

 

         

 

昨夜、東京文化会館大ホールで「東京・春・音楽祭 2024」参加公演、リヒャルト・シュトラウス「エレクトラ」(演奏会形式)を聴きました 出演はエレクトラ=エレーナ・パンクラトヴァ、クリテムネストラ=藤村実穂子、クリソテミス=アリソン・オークス、エギスト=シュテファン・リューガマー、オレスト=ルネ・パーペ、第1の侍女=中島郁子、第2の侍女=小泉咏子、第3の侍女=清水華澄、第4の侍女=竹多倫子、第5の侍女=木下美穂子、侍女の頭=北原瑠美、オレストの従者=加藤宏隆、若い従者=糸賀修平。管弦楽=読売日本交響楽団、合唱=新国立劇場合唱団、指揮=セバスティアン・ヴァイグレです

指揮をとるセバスティアン・ヴァイグレはベルリン生まれ。ベルリン国立歌劇場管のホルン奏者から指揮者へ転身しました リセウ大劇場、フランクフルト歌劇場の音楽総監督等を歴任、2019年から読売日響の第10代常任指揮者を務めています

 

     

 

「エレクトラ 作品58」はリヒャルト・シュトラウス(1864-1949)が、ソフィクレスの「ギリシャ悲劇」に基づくフーゴー・フォン・ ホーフマンスタールの台本により1906年から08年にかけて作曲、1909年にドレスデンで初演された全1幕のオペラです

物語は「ミュケナイの王アガメムノンがトロイア戦争に出た後、妻クリテムネストラはエギストと通じ、帰還した夫を殺す その娘エレクトラは、妹クリソテミスが止めるのも聞かず、弟のオレストと共に父の復讐を遂げる」という内容です

 

     

 

最初に告白しておきます 恥ずかしながら、私はこのオペラを聴くのは生まれて初めてです 同じリヒャルト・シュトラウスのオペラでも「ばらの騎士」のCDは8組も持っているのに、「エレクトラ」は1組も持っていません これは私の悪い癖で、気に入った楽曲は違った指揮者や歌手で何枚も集めるのに、まったく興味のない楽曲には見向きもしない悪癖があるのです しかし、まだ1枚も持っていないからと言って予習のためだけに新たにCDを買おうとしても、すでに4000枚のCDで溢れているので置き場所がないのが現状です そんなわけで、この日はぶっつけ本番で生演奏に挑むことになりました

自席は1階R7列2番、右サイドブロック左から2つ目です。会場は7~8割くらい埋まっているでしょうか

演奏会形式のためオケはステージに乗ります 弦は16型で、左から第1ヴァイオリン、ヴィオラ、第2ヴァイオリン、チェロ、その後ろにコントラバスという変則的な編成です コンマスは長原幸太、隣は林悠介というダブルトップ態勢を敷きます

侍女役の歌手陣6人がステージに登場し、ヴァイグレの指揮で演奏に入ります 第1印象は「狂気の音楽」です オペラ「サロメ」に通じる狂気を感じました

 

     

 

エレクトラ役のエレーナ・パンクラトヴァが登場して歌い始めますが、迫力のある歌唱に度肝を抜かれました 彼女はロシアのエカテリンブルク生まれのソプラノです サンクトペテルブルク音楽院を卒業。レナータ・スコットに師事。イタリアとスペインの国際声楽コンクールで優勝 今月7日の東京春祭・ワーグナー「ニーベルングの指環」ガラ・コンサートでヤノフスキ―の指揮でブリュンヒルデ他を歌ったのが記憶に新しいところです エレクトラは最後のシーンまでほぼ出ずっぱりで歌うことになりますが、美しくもドラマティックな歌唱で会場の空気を震わせます 彼女のスタミナには驚くばかりです 彼女の熱唱を聴くと、このオペラは他のどんな役が束になっても成り立たない「エレクトラのためのオペラ」であることを認識させられます もう凄いとしか言いようがありません

クリソテミス役のアリソン・オークスは英国生まれのソプラノです 2005年、ハンブルクのロベルト・シュトルツ声楽コンクールで第1位・聴衆賞を受賞 世界の歌劇場で歌っています いかにも英国人らしい佇まいで、声量もあり美しい歌唱で聴衆を魅了しました

クリテムネストラ役の藤村実穂子は東京藝大・大学院、ミュンヘン音楽大学大学院修了のメゾ・ソプラノです バイロイトのワーグナー・コンクール、マリアカナルス・コンクール他で優入賞 バイロイト音楽祭で主役級の役で9年連続出演 最近では、今年3月の新国立オペラ「トリスタンとイゾルデ」ブランゲーネ役で好評を博しました 今回も役に成り切った素晴らしい歌唱を聴かせてくれました

エギスト役のシュテファン・リューガマーはドイツ・ヴァルトガッセン生まれのテノールです ヴュルツブルクとリューベックで学び、リリック・テノールとして世界のオペラハウスで活躍しています 出番は少なかったものの、良く通る軽いテノールで存在感を示しました

オレスト役のルネ・パーペはドイツ・ドレスデン生まれのバスです 1988年、在学中にベルリン国立歌劇場にデビュー以来、同歌劇場の専属歌手として活躍 ウィーン国立歌劇場、ミラノ・スカラ座、メトロポリタン歌劇場をはじめ世界の歌劇場で歌っています 今回も魅力のある声質で低音の魅力を発揮しました

 

     

 

さて、今回特に印象的だったのはセバスティアン・ヴァイグレ指揮読売日響の切れ味鋭いドラマティックな演奏です ヴァイグレはオペラ指揮者の面目躍如といったアグレッシブな指揮により、読響から色彩感溢れる重厚なサウンドを引き出しました

満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返されました 休憩なしの105分は濃密な105分でした

 

     

 

     

             (エレクトラ役のエレーナ・パンクラトヴァ)

     

              (クリソテミス役のアリソン・オークス)

     

              (クリテムネストラ役の藤村実穂子)

     

                (オレスト役のルネ・パーペ)

      

              (エギスト役のシュテファン・リューガマー)

     

                 (侍女役の歌手の皆さん)


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