人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

スワロフスキー+東京都響でベートーヴェン「第6」を聴く~まるでオペラを聴いているような

2015年02月19日 07時01分07秒 | 日記

19日(木)。わが家に来てから145日目を迎え、ごはんをもらいながらこぼしているモコタロです 

 

          

            ぼくって ごはんをもらってるところばかりだよね・・・

 

  閑話休題  

 

昨日、当社の臨時株主総会が無事に終わり、一息ついているところです 昨夕、池袋の東京芸術劇場で東京都交響楽団のコンサートを聴きました。これは「都民芸術フェスティバル2015」の一環として開かれた公演で、プログラムは①ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番変ホ長調”皇帝”」、②同「交響曲第6番ヘ長調”田園”」です。指揮はレオシュ・スワロフスキー、①のピアノ独奏は末永匡です

 

          

 

自席は3-D44番、3階センター右ブロックの左から2つ入った席です。会場は1、2階席はほぼ満席ですが、3階は空席が目立ちます

グランド・ピアノがステージ中央にスタンバイしています。コンマスは矢部達哉。第2ヴァイオリンにはエンカナ(遠藤香奈子)さんが健在です ソリスト末永匡(ただし)がレオシュ・スワロフスキーとともに登場しピアノに向かいます。スワロフスキーは現在スロヴァキア・フィルの常任客員指揮者で、昨年4月からセントラル愛知交響楽団の音楽監督も務めています 一方、末永匡は桐朋学園、ベルリン芸術大学、フライブルグ音楽大学、モーツアルテウム音楽院等で学び、2006年にドイツ演奏家国家資格を取得しています

スワロフスキーのタクトで第5協奏曲の第1楽章が、”皇帝”に相応しい堂々たる音楽で開始され、すぐにピアノがカデンツァを奏でます スワロフスキーと末永はスケールの大きな演奏を展開します。第2楽章はアダージョ楽章ですが、ベートーヴェンは緩徐楽章がいいですね そして切れ目なしに第3楽章に突入します。ここは”芸術は爆発だ”といったところです

残念ながら、途中、ピアノ演奏で”ヒヤリ・ハット”のところが2か所ほどありましたが、何とかクリアして最後まで堂々たる演奏を展開しました 末永はアンコールにシューマンの「トロイメライ」をゆったりしたテンポで演奏、クールダウンを図りました

休憩後は同じくベートーヴェンの交響曲第6番「田園」です。この曲は1807年の夏から翌年の夏にかけて作曲されたと言われていますが、1808年12月22日にウィーンのアン・デア・ウィーン劇場で、第5交響曲”運命”と共に初演されています つまりベートーヴェンは性格の異なる2つの交響曲を同時並行的に作曲していたわけです。天才は時にこういうことをやり遂げます モーツアルトは最後の交響曲第39番変ホ長調、第40番ト短調、第41番ハ長調でやり遂げました

ベートーヴェン自身がこの交響曲を「田園」と名付け、「絵画的な描写ではなく、田園での喜びが、人々の心の中に引き起こす、いくつかの感情を描いたものである」と語っています

スワロフスキーのタクトで第1楽章が開始されます。スワロフスキーは曲全体を大きな流れの中で捉え、流れるような音楽作りをします まるでオペラを聴いているような感覚を持ちました。あらためて彼の経歴を見ると、プラハ国民歌劇場でコシュラ―の下で副指揮者を務めたこともあり、2010年7月の都響創立45周年記念特別公演「売られた花嫁」では大きな喝采を浴びたそうですから、そのような素質があるのかもしれません とにかく、聴いていて、とても心地よい音楽作りをします

都響の弦はフォルティシモでも美しさを保ちます 管楽器で特質すべきはオーボエの広田智之です。この人の場合は”名人芸”の域に達しています もちろんフルートもオーボエもクラリネットもファゴットも、みな素晴らしいのですが、広田の演奏は突出しています

スワロフスキーは会場一杯の拍手に何度かステージに呼び戻され、矢部コンマスをはじめヴァイオリン・セクションの面々もアンコールに備えて楽譜を準備している様子でしたが、遂にアンコールはありませんでした スワロフスキーにいったい何があったのか・・・・拍手が足りなかったのか?トイレに行きたかったのか?立ちっぱなしで疲れたので”座ろ好きー”だったのか・・・・・・謎です

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

昨日聴いたCDはスメタナ弦楽四重奏団によるベートーヴェン「弦楽四重奏曲第4番」、同「同第9番”ラズモフスキー第3番”」です 2枚組のうちの1枚で、もう1枚にはスメタナSQとヤナーチェク弦楽四重奏団によるメンデルスゾーン「弦楽八重奏曲」とベートーヴェンの”ラズモフスキー第2番”(ヤナーチェクSQ)の演奏が収録されています 1959年6月にウィーンのコンツェルトハウスで録音されたものです。その昔はよくLPレコードでスメタナ弦楽四重奏団のモーツアルトやベートーベンの演奏を聴いたものです。この演奏も見事なアンサンブルです こういう演奏で聴くと、この曲がますます好きになってきます

 

          

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